2020/04/28
待望の愛犬を迎えたけれど、散歩について悩んでいる方は多いかもしれません。特に、初めて犬を飼う方は色々と不安もありますよね。
今回は、人気の小型犬について、最適な散歩の仕方や散歩デビューのタイミングなど、散歩をする上で知っておきたいポイントをご紹介します。
「小型犬に散歩はいらない」と言われることがありますが、小型犬にも適度な運動は必要です。室内の運動で適切な運動量をまかなえる犬もいますが、散歩は、ストレス解消や心身のリフレッシュ効果などのメリットが多く、日課にすることで愛犬が精神的に落ち着いて生活できるようになります。
また、散歩中に様々な人や動物、物と接することで社会性が育ち、人や他の犬と楽しくコミュニケーションを取ることができます。毎日の散歩を通して、飼い主さんとの信頼関係を深めることもできます。
散歩時のトラブルを防ぐためにも、基本の知識はしっかりと覚えておくと安心です。ワクチン接種前はワクチンで予防可能な感染症への免疫ができていないので、外を歩かせないようにしましょう。子犬の場合、1回のワクチン接種では、免疫を作ることが難しいため、本来複数回に分けてワクチン接種を行います。
散歩デビューは最後のワクチンを接種してから免疫が出来る2週間後がベストです。犬を迎えてから、動物病院で健康診断を行い、ワクチンの接種状況を伝えることで、お散歩デビューまでの目安が分かるので、相談しましょう。
生後6~8週は犬の社会性がもっとも育つ期間です。ワクチン接種前でしたら、周りの物に触れることは避けるべきですが、この期間は抱っこの状態で連れ出し、外の世界の楽しさを感じてもらうと良いでしょう。
ワクチンについて、詳しくは「犬の予防接種|狂犬病・混合ワクチンの種類と費用」をご覧ください。
ワクチン接種が終わったら、いよいよ散歩デビューです。いきなり外に出すのではなく、順を追って愛犬を散歩にならしていきましょう。
・首輪やリードになれさせる
おやつを与えながら首輪やリードを見せ、首輪やリードに良いイメージを持たせます。実際に装着して部屋の中を歩いて、犬が自分の足元についてきたらおやつを与えます。タイミング良く褒めたり、おやつを与えたりすることで、首輪やリードへの抵抗感をなくしていきます。
・最初は抱っこの状態で外になれさせる
首輪やリードを嫌がらなくなったら、次は抱っこの状態で外に出ます。いきなり地面を歩かせると、犬自身がどうしていいのか分からず、動かなくなったりパニックを起こしてしまう場合もあります。
まずは抱っこの状態で近所を1周し、外の世界に慣れさせます。慣れてきたら家の近くでそっと降ろし、歩かせて帰宅すると良いでしょう。
犬の正しい抱っこの仕方については、「知っていますか?犬の正しい抱っこの仕方」をご覧ください。
・ベランダや庭などで様子をみる
まだ公共の場に出るのが不安な時は、ベランダや庭に出してあげても良いでしょう。ベランダや庭なら、人や車の往来を怖がったり、他の犬から吠えられるなど怖い思いをしなくて済むことで、散歩への恐怖心が生まれずに、外の刺激に触れる良い機会になります。
小型犬に適した散歩の距離は、1回あたり1~2kmほどです。基本的に散歩は毎日2回、なるべく食前のタイミングを選ぶと良いでしょう。食後の場合、胃捻転や胃拡張のリスクが考えられるので、食休みとして1~2時間ほど時間をおいてからにしましょう。
また規則正しく、いつも決まった時間に食事を与えたり、散歩へ行っていると、遅れた時のストレスを犬が強く感じて要求吠えをするようになる場合もあります。その場合は、散歩へ行く時間を、わざとランダムなタイミングにすると良いでしょう。
基本的な小型犬の散歩時間については、20分~60分の間が理想的です。ただ小型犬といっても、体のサイズや運動量は犬種ごとに違います。小型犬の中でも、番犬、狩猟犬、牧羊犬など目的として改良された犬種は、愛玩犬として改良された犬よりも散歩時間を長めに取ると良いでしょう。
以下に、主な小型犬種ごとの理想的な散歩時間をまとめてみました。
・愛玩犬として改良された犬種(20分~30分)
チワワ、シーズー、パピヨン、狆、パグ、ペキニーズ、マルチーズ、チベタン・スパニエル、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなど。
・番犬として改良された犬種(30分~40分)
ポメラニアン、日本スピッツ、柴犬、フレンチブルドックなど。
・牧羊犬、使役犬、猟犬として改良された犬種(40分~60分)
トイ・プードル、コーギー、ミニチュア・シュナウザー、ミニチュア・ピンシャー、テリア系(ヨークシャー、ケアン、ジャックラッセル、ボストン、ノーフォーク、スコティッシュ、ワイアー・フォックス、日本テリアなど)、ミニチュア・ダックスなど。
犬種だけではなく、犬の年齢や体調、持病や性格によっても適切な散歩時間は変わります。散歩の回数や距離を決める時は、犬の様子をよく観察しながら、適正な距離を見つけましょう。
ここでは、小型犬と散歩する時の注意点を3つご紹介します。
犬の散歩では、守らなければいけないマナーやルールがあります。ノーリードでの散歩やうんちの放置はもちろん、衣服を汚してしまったり、怪我をさせる可能性があるので、人に飛びつかないようにコントロールするのも大切です。
さらに屋外で愛犬がうんちをした場合は、持ち帰るのがエチケットです。必ずうんち袋(エチケット袋)は持ち歩きましょう。また水入りのペットボトルを持ち歩き、散歩の途中で、水を飲ませてあげられるようにしてください。ペットボトルは、犬が電柱などにおしっこをした場合に、水をかけて洗い流す時にも使えます。屋外でのブラッシングは周囲に毛が飛んでしまうので、やめましょう。
快適に散歩を楽しむため、夏は涼しい早朝や夕方、冬は暖かい日中が良いでしょう。さらに天気予報や気温を見て、その都度決めるようにします。夜間の散歩は、車から見えやすいように首輪やリードにライトを装着しましょう。
無理をせず、別の日に行くようにしましょう。散歩中に犬が動かなくなってもリードを引っ張ったりせず、犬が自分で歩き出すまで待ちましょう。
散歩のマナーやルールを守ることで、愛犬と素敵な散歩を楽しむことができるでしょう。