2021/10/26
新しく家族となる猫を迎えるとき、嬉しい悩みの一つが「どんな名前をつけるのか」です。すでに愛猫と暮らしている飼い主さんたちは、どのような名前をつけているのでしょうか。「アクサダイレクトのペット保険」加入している猫を対象に、人気の名前を調査しました!2021年度版の最新名前ランキングをお届けします。これから新たに猫を迎える方も、ぜひ参考にしてみて下さい。
昨年に引きつづき、上位は男の子が「ソラ」「レオ」「コタロウ」、女の子では「モモ」「ハナ」「ココ」がランクインしています。
女の子では1位の「モモ」をはじめ、「ココ」「ミミ」といった同じ文字が2つ続く名前が人気のようです。「ココ」は昨年に引きつづき男の子の10位にもランクインしており、性別関係なく人気があることがわかります。
全体では、「ソラ」「コタロウ」「ハナ」「サクラ」など日本語由来の名前や、「マロン」「アズキ」「キナコ」といった甘い食べ物の名前も人気です。
品種ごとに名前のランキングを見てみると、傾向の違いが現れています。
ミックスでは国民的アニメの『サザエさん』や、昭和の終わりに人気が爆発した『うちのタマ知りませんか?』等でおなじみ、伝統的な猫名の「タマ」が10位にランクイン。スコティッシュ・フォールドは、「マル」や「フク」のように品種特有のまるいフォルムを連想させるような名前が人気のようです。アメリカンショートヘアでは、品種名に由来すると思われる「アメ」が8位にランクインしています。
男の子では「ソラ」、女の子では「モモ」が1位となりました。なぜ多くの飼い主さんに選ばれているのでしょうか。それぞれの名前の由来について考えてみましょう。
多くの子猫の瞳の色は、「キトンブルー」(kitten=子猫)と呼ばれる美しい青色をしており、成長に伴って色が変化していきます。人気のある「ソラ」は、子猫のブルーの瞳から青空をイメージしたり、大空のように自由に育って欲しいという願いを込めて名付けることがあるようです。
また、人気ゲーム「キングダムハーツ」や、バスケット漫画の「あひるの空」など、漫画やアニメ、ゲームなどの登場人物が由来となっているケースもあるのではないでしょうか。
子猫の瞳について詳しくは、「猫の目の不思議|成長で変化する瞳の色やオッドアイの理由とは」をご覧ください。
桃色の優しい印象や、響きの可愛さ、覚えやすさから名付けられることがあるようです。そのほかにも、飼い主さんのお名前から文字をとって「モモ」と名付けたり、鼻や肉球の色がピンク色の場合など見た目が由来している場合もあるようです。
これから猫を飼おうと考えている方や、新たに仲間を迎えたいと思っている飼い主さんにとって、一生ものとなる愛猫の名付けに悩まれることもあるのではないでしょうか。ここでは、名付け方のコツとなる4つのポイントをご紹介します。
惜しくもランキングの10位以内に入らなかった名前の中にも、「ムギ」「チョコ」「プリン」「ユズ」「クルミ」といった食べ物を由来とした名前は、可愛いらしいものが多く、中には「メンマ」「チクワ」「ハマチ」といったユニークな名前もありました。食べ物の名前バリエーションも多く、愛猫の毛色などと結びつけたり、飼い主さんの好物から名付けやすいのかもしれません。
「シロ」「クロ」「ミケ」「チビ」など、愛猫の外見的特徴から名づけるケースもあります。毛色や体格に合わせた名前は、飼い主さんや家族だけでなく、友人やSNSで繋がっている方にも覚えてもらいやすくなります。例えば、直木賞作家の向田邦子さんは、タイを訪れた際に出会った猫を気に入り、日本へ連れて帰りました。その高貴で落ち着いた姿から、タイ語で「伯爵」を意味する「マハシャイ」を取り「マハシャイ・マミオ」と名付けたそうです。
「コハル」「ハヅキ」など、初めて愛猫と出会った季節や引き取った日など、飼い主さんが忘れられない記念日から名前を名付けるケースがあります。出会った記念日と一緒に覚えることができ、愛猫との思い出の詰まった名前になりそうです。最近では、新たな年号である令和から「レイ」と名付けられるケースもあるようです。
また、季節を表す言葉だけでなく、ハナ(8月7日)トト(10月10日)のように出会った記念日など、ゆかりのある数字から名前を取る飼い主さんもいるようです。
映画やアニメの登場人物や、俳優にちなんだ名前も人気です。例えば、黒猫なら『魔女の宅急便』に登場する黒猫の「ジジ」が有名です。男の子ランキング2位の「レオ」の由来としては、手塚治虫の名作『ジャングル大帝レオ』や、ハリウッド俳優の「レオ様」ことレオナルド・ディカプリオさんなどがあげられます。
そのほか、歴史上の人物にちなんで「空海」「武蔵」「信長」という名前もみられました。
ここまで猫の名前の付け方として代表的な例を紹介しました。ここからは、愛猫の名前を決めるときに、気を付けておきたい点について、チェックしてみましょう。
せっかく付けた名前が長すぎたり、発音しにくかったりすると、飼い主さんとしては呼びづらく、猫自身も自分が呼ばれているのかどうかわかりづらくなります。そのため、2〜3文字程度のシンプルで短い名前がおすすめです。
今回のランキングトップ10位を見ても、「コタロウ」以外は全て2文字から3文字の名前でした。これは猫にとっても聞き取りやすい文字数だといわれています。
長い名前や発音しにくい名前の場合は、呼びやすい愛称を作ってみてもいいかもしれません。
猫は名前を呼ばれた際に、「音」によって聞き分けているといわれています。そのため、音がシンプルで聞き取りやすい名前をつけてあげるとよいでしょう。
また、猫の聴覚は高音域を聞き取りやすいとされています。これは猫の獲物となる鳥類や昆虫類、天敵となる猛禽類などが発する音に合わせて聴覚が発達したためです。ランキングにも含まれている「モモ」「ソラ」「ミー」などは一音目が高く発声されやすく、猫にとって聞き取りやすい名前と考えられます。
さて、愛猫は飼い主さんが毎日呼びかけることで名前を覚えるのでしょうか?前述したように、猫は飼い主さんが呼ぶ名前を「音」として認識するため、厳密には、名前として覚えているわけではないようです。しかし、名前の「音」によって注意をひくことは可能とされているので、何度も名前を呼ぶことで愛猫が音を認識できるようになります。
呼びかけて反応してもらえるようにするためには、ごはんやおやつのとき、なでてあげるときなど、愛猫が喜びを感じる場面でたくさん名前を呼ぶようにしましょう。
名前が馴染んでくると、猫の気分によっては立ち止まったり、振り返ってニャーンと返事をしてくれるようになります。このように、名前はコミュニケーションにおいても大切な役割を果たします。悩む時間も楽しみながら愛猫にぴったりの素敵な名前を付けてあげましょう。
動物病院勤務の経験がある獣医師、アクサダイレクトのペット保険業務に携わる犬好き・猫好きの在籍する編集部です。ペットとの暮らしに役立つ情報から、犬や猫に関する健康・しつけなどの大切な知識、しぐさからわかるおもしろ豆知識など、専門的な視点から幅広く情報をお届けします。