2023/01/19
ここは、飼い主さんから評判のペット便利グッズのお店。
ペットのことならなんでも知っているお店のオーナー”サイトーさん”が、意外と知られていないペット保険のことを丁寧にわかりやすく説明します。
登場人物紹介
ペット保険の補償タイプまで説明しましたが、どうですか?ご理解いただけました? | |
定率補償、定額補償、実費補償の3つがあって、それぞれメリットがあったわね。でも、どの補償タイプを選ぶにしても、気になるのは保険料よ。家計に無理のない範囲の保険料がいいわ。 | |
そうなると、保険料がどうやって決まるのか、気になりません? | |
もちろん気になるわ!教えてちょうだい! | |
保険料は、大きく3つの要素で決まります。まず、ユキコさんも覚えてくれた「補償内容・補償割合」、そして「ペットの品種・年齢」、最後に「特約」です。 |
それでは定率補償を例にして、チョコ君と同じ「1歳のミニチュア・ダックスフンド、補償割合50%」の条件をもとに、インターネットで調べた保険料を見てみましょう。 |
※上記保険料は、「犬、ミニチュア・ダックスフンド、1歳、補償割合50%(定率補償)」を算出条件として、a社、b社のホームページで調べたもので、各商品の補償範囲や自動付帯される特約などは同一とは限りません。(2022年12月1日現在、アクサダイレクト調べ)
この間、ペット保険の比較サイトを見たけど、ついつい保険料が安いものに目がいってしまったわ。この場合でも、a社とb社は月額で810円の差、年間にすると9,720円も差がついてしまうんだもの…。 | |
ペット保険に初めて加入するとなると、まずは安いものに入ってみよう、と考えてしまいがちですよね。でも、ユキコさん、前回までのハナシを思い出してください。自分にとってどんな補償が必要なのかを考えてみることが大事、ですよね? | |
そうだったわね。えっと…あ!a社とb社では補償範囲が違うじゃない! | |
そのとおりです!b社は、入院・手術に加え通院まで補償範囲に入っていますが、a社で補償範囲に入っているのは入院・手術のみです。 | |
なるほどね!年間9,720円の差で通院まで補償された方が安心と考えるか、なくてもいいと考えるかはペットの普段の様子や飼い主さんの考え方にもよるわよね。 | |
治療内容や通院回数によって、治療費にどんな差が出るのかは、前々回の例を参考にしてみてください。同じペット保険でも取り扱う保険会社によって、保険料も補償内容も異なるということ、わかっていただけたようですね。 | |
今度は同じb社でも、異なる補償割合で保険料を調べてみました。 |
※上記保険料は「犬、ミニチュア・ダックスフンド、1歳、補償割合50%及び70%(定率補償)」を算出条件として、b社のホームページで調べたものです。(2022年12月1日現在、アクサダイレクト調べ)
補償割合20%の違いで690円、年間で8,280円の差かぁ…。 | |
保険料が高い・安いという点だけで判断するのではなく、手厚く補償された方が安心という場合は高い補償割合、大きな病気、ケガの心配がないような若いうちは低い補償割合、というようにペット、飼い主さん双方にとって安心できるものが良いですよね。 |
うちのチョコに何かあった時には安心できる補償を受けたいけれど、まだ1歳というのもあって、正直、若いうちはペット保険に入らなくてもいいかなって思ってるの。手厚い補償で高い保険料を支払うより、まずは、最小限の補償で手軽な保険料のものに加入してみる、という手もあるけどね。 | |
ユキコさん、ペット保険の保険料は補償内容・補償割合だけでなく、年齢や品種によっても保険料が変わるんですよ。チョコ君と同じミニチュア・ダックスフンドの場合、年齢によってどのように保険料が変化するのか、インターネットで調べた結果をグラフにしてみました。 |
※この保険料は「犬、ミニチュア・ダックスフンド、補償割合70%・50%(定率補償)」を算出条件として、各保険会社のホームページで調べたもので、各商品の補償範囲や自動付帯される特約などは同一とは限りません。(2022年12月1日現在、アクサダイレクト調べ)
へー!各社とも、1歳の時にはだいたい70%補償では2,000円~3,500円くらい、50%補償では1,500円~3,000円くらいだけど、どこも年齢を重ねると保険料が高くなるのね! ねぇ、ミーちゃんの場合はどうかしら?犬と猫でも、保険料って違うの?? | |
良い質問ですね。では、年齢ごとの保険料、今度はうちのミーちゃんを例にしてみましょう。ミーちゃんはミックスですので、保険料はこのように上昇します。 |
※この保険料は「猫、ミックス、補償割合70%・50%(定率補償)」を算出条件として、各保険会社のホームページで調べたもので、各商品の補償範囲や自動付帯される特約などは同一とは限りません。(2022年12月1日現在、アクサダイレクト調べ)
猫は犬よりも全体的に保険料が安く推移するのね。 | |
犬と猫、品種や年齢によって各社が算出する保険料は変わるんですよ。 | |
また、若いうちは大きな病気、ケガの心配は少ないとはいえ、いよいよ病気やケガが心配な高齢になると、保険料は上がってしまいます。さらに、保険商品によっては、加入時の年齢に上限が定められているものもありますよ。 | |
いざ入らなきゃ!と思っても、その時の年齢によっては加入できないこともあるのね。それは注意しなきゃ。 | |
それと、継続する場合は保険料がペットの年齢に応じて毎年変わるので、加入時の保険料がずっと続くわけではありません。その点も気をつけて下さいね。 | |
ちなみに、保険料は月払いよりも、年払いの方が安くなるんです。少しでも保険料を安く抑えたいなら、1年分を一括で支払ってしまうという手段もありますよ。 |
はじめに言ったように、保険料は安ければ安いほど良いというわけではありません。その分、保険料は高くなってしまいますが「特約」をセットすることで、飼い主さんそれぞれの心配に合わせた補償をプラスすることができます。 | |
心配?たとえばどんなもの? | |
ペット保険の保険会社によりますが、例えば、ペットが特定の病気にかかってしまった場合、通常の手術費の補償と別に追加補償保険金が支払われる特約や、ペットが亡くなった時の葬儀費用を補償する特約もあるみたいですよ。 | |
実際そういう場に直面したら、きっと冷静でいられないから、費用の不安や心配は予め減らしておけるというのは安心だわ。 | |
それから、ペット賠償責任特約(*)もよく耳にします。
*特約の名称・内容は各引受保険会社によって異なります。各引受保険会社の約款等をご確認ください。 |
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ペット賠償責任特約? | |
自分が飼っているペットが誰かにケガをさせてしまったり、誰かの物を壊してしまったり、ペットが吠えたことにビックリして転んでしまい、その人がケガをした!なんてことも、飼い主さんの責任が問われてしまいます。こういう法律上の賠償責任が生じた場合、損害賠償金や訴訟費用などを補償してくれるのが、この「ペット賠償責任特約」です。 | |
飼っているペットがご近所さんに迷惑をかけたから、って菓子折りを持って謝りに行ったなんて話、よく聞くわ。チョコは人懐っこいし、誰かに噛みついてケガをさせるなんて考えにくいけど、念のために備えておくには良いかもしれないわね。 | |
実際に飼い主さんが責任を負わなくてはならないことが起きたら、示談交渉の上、損害賠償額などを決めるものですが、特約によって、この示談交渉まで付いているもの、付かないものがあります。各保険会社の補償内容をチェックしてみてください。 | |
へぇー!示談交渉なんて専門的な知識がないと難しいわよね。そこまでやってもらえるなら、とても助かるわ! | |
飼い主のみなさんが支払う保険料は、このように補償範囲、補償割合、ペットの年齢や品種、一括払い・分割払いかの支払い方法、セットする特約などで決まります。ペット保険を検討の際には、保険料の高い・安いだけで判断せず、補償内容や免責金額の有無を確認して、複数の商品を見比べてみてくださいね。 | |
保険料の仕組みがわかったわ!安いからってすぐに飛びついちゃだめね! |
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