2021/12/23

猫の飼い方|自宅でできるケア&動物病院でやるべき健康管理【総集編】

2021/12/23

猫の飼い方|自宅でできるケア&動物病院でやるべき健康管理【総集編】

 飼い主さんが自宅でできる猫の体調管理やお手入れ・お世話の方法に加えて、病気のサインや動物病院で行う健康診断・病気予防などをご紹介します。初めて猫を飼う方はもちろん、成猫やシニア猫の飼い主さんも、愛猫がずっと元気で過ごせるようにぜひチェックしてみてください。

猫の毎日のお世話のポイント

 食事やトイレなどの毎日のお世話のポイントを確認しましょう。

食事の管理

 猫の食事(フード)は年齢や体重、愛猫の好みに合わせて適正量を与えましょう。基本的には、「総合栄養食」と掲載のあるフードを選ぶとよいでしょう。フード選びで迷ったり、持病などがある場合は獣医師に相談してみてください。

 猫の食事について詳しくは「猫の餌って何がいいの?適切な食事の回数、選び方から与え方まで」をご覧ください。

目分量だと適切な量になっていないことが多いので、最初のうちは、スケールを使ってしっかり量りましょう。

目分量だと適切な量になっていないことが多いので、最初のうちは、スケールを使ってしっかり量りましょう。

十分な水分補給

 水は小まめに取り替え、清潔な状態を維持しましょう。猫は泌尿器系の病気が多いため、飲水量の変化から病気を発見できることがあります。

 猫の水分補給については、「猫が水を飲まない時は病気の前兆?正しい水の飲ませ方と対処方法」をご覧ください。

トイレチェック

 トイレが汚いままだと、排泄を我慢してしまう場合もあるため、清潔に保つよう心掛けましょう。ウンチやおしっこには病気のサインが現れやすいため、見た目やニオイをチェックしてください。また、力んでもスムーズに排泄できていなかったり、何度もトイレに行くなど、排泄前後の行動から病気がわかることもあります。

自宅でできる猫のお手入れのポイント

 猫のお手入れは動物病院やトリミングサロンに任せることもできますが、コミュニケーションと健康チェックを兼ねて自宅でもトライしてみましょう。

爪切り

 猫の爪が伸びすぎると、肉球に刺さったり(巻き爪)、折れてしまう恐れがあります。定期的な爪切りを行いましょう。

 猫の爪切りのコツは、「獣医さん直伝!愛猫の爪切りは「ちょい切りルール」で簡単に!」をご覧ください。

最初はすべての爪を切ろうとせずに、1〜2本からスタートします。難しければ無理をせずプロに任せましょう。

最初はすべての爪を切ろうとせずに、1〜2本からスタートします。難しければ無理をせずプロに任せましょう。

ブラッシング・シャンプー

 週に1回程度、ブラッシングをしながら湿疹や脱毛など、皮膚の異常がないか確認してください。日常的なシャンプーは必要ありませんが、汚れやニオイが気になるときは洗ってあげましょう。

 猫の皮膚の健康とケアについては、「おしえて獣医さん!愛猫の「フケ」の原因と予防方法」をご覧ください。

お顔周りのケア

 耳と目は異常がないか定期的にチェックしましょう。猫自身が目や耳を気にしていたり、耳垢や目ヤニなどの汚れがある、ニオイが強い場合などは動物病院を受診してください。
 また、歯石や歯周病を予防するために歯磨きを習慣にしましょう。

 猫の歯磨きについては、「目指すは1日1回!猫の正しい歯磨きの方法とは?」をご覧ください。

おしりのケア

 猫の肛門の左右にある「肛門嚢(肛門線)」には、ニオイの強い分泌液が溜まります。通常は便と一緒に排出されるため、異常(強い悪臭、おしり歩きなど)がなければお手入れの必要はありません。

 猫の肛門嚢(肛門腺)については、「【獣医師監修】猫のずりずり「おしり歩き」は病気のアラート?」をご覧ください。

日頃の様子から病気を早期発見。こんな異変に要注意!

 日常生活で注意しておくべき代表的な病気のサインをご紹介します。異変がある場合は早めに動物病院を受診しましょう。

猫が鼻水を出している、咳・くしゃみをしている

 猫のくしゃみは、元気で食欲があり、数回で落ち着く場合は問題ないことがほとんどですが、長く続いたり、咳や鼻水が出る場合は動物病院を受診しましょう。

猫のくしゃみは、アレルギーや猫喘息、歯周病など、猫風邪以外の病気が原因になっている可能性もあります。

猫のくしゃみは、アレルギーや猫喘息、歯周病など、猫風邪以外の病気が原因になっている可能性もあります。

 猫の鼻水やくしゃみについて詳しくは「猫の鼻水、熱、くしゃみは風邪かも?治し方を教えて獣医師さん!」をご覧ください。

猫が吐いてしまった

 猫は毛づくろい(グルーミング)で飲み込んだ毛玉を吐くなど、もともと吐きやすい動物です。元気で食欲があれば問題ないことがほとんどですが、子猫や老猫の場合や異物を飲み込んでしまった場合は注意が必要です。吐く回数が増えたり、食欲が落ちるなど、他にも症状がある場合には動物病院を受診しましょう。

猫の体重が不自然に増える・減る

 猫の肥満は人と同じく様々な病気のリスクが高まるため、定期的に食事を見直しましょう。痩せていく場合も注意が必要です。体重の急激な増減は病気のサインであることが多いため、体重を記録して異変があれば獣医師に相談しましょう。

動物病院で体調管理をサポート

 動物病院では、病気やケガの治療以外にも、避妊手術や定期健康診断、ワクチン接種など、体調管理のサポートを受けることができます。

定期的な健康診断と病気予防対策

 若齢のうちから、病気の早期発見、早期治療につながる健康診断を受けましょう。また、室内飼いでも継続的なワクチン接種と、ノミ・ダニ・寄生虫の予防・駆除を行うことをおすすめします。ノミ・ダニ・寄生虫が皮膚病を引き起こしたり、発育を妨げる恐れがあるほか、猫から人へ病気を媒介することがあります。

マイクロチップ装着

 マイクロチップが装着されていれば、災害や事故などで愛猫が迷子になったとき、保護した施設から飼い主さんに連絡することができます。

 マイクロチップについての詳しくは、「【迷子猫・迷子犬対策】マイクロチップ装着のメリットと費用」をご覧ください。

避妊・去勢手術

 猫の健康維持や病気予防のため、発情期を迎えるまでに避妊・去勢手術を行うことが推奨されています。生後6ヵ月頃を目安に獣医師と相談しましょう。

 避妊・去勢手術に関しては、「猫の避妊・去勢手術はしたほうがいい?獣医さんに聞いてみました」をご覧ください。

動物病院選びと連れて行くときのコツ

 愛猫の病気・ケガの治療から日々の健康管理まで、何でも相談できる「かかりつけの動物病院」を見つけましょう。
 また、通院の際、猫が嫌がらずにキャリーケースに入ってくれるように普段から慣らしておく必要があります。

獣医師は愛猫の健康について一緒に考えてくれる大切なパートナーでもあります。気軽に相談できる動物病院を探しましょう。

獣医師は愛猫の健康について一緒に考えてくれる大切なパートナーでもあります。気軽に相談できる動物病院を探しましょう。

 動物病院の選び方について詳しくは、「かかりつけ獣医選び方のポイント|大切なペットの健康を守るために」、キャリーケースの慣らし方や動物病院へ行く際の注意点については「猫が病院で暴れないようにするには?子猫から気をつけること【年齢別】」をご覧ください。

愛猫の健康を守れるのは、飼い主さんだけ

 愛猫の健康を守れるのは飼い主さんです。慣れるまでは「お世話やお手入れが大変」と感じるかもしれませんが、コミュニケーションの一環として、楽しみながら続けてみてください。

 猫を安全に室内で飼うために、「【獣医師監修】初めて猫を迎え入れる!室内飼いのポイントとは?」もぜひご覧ください。

運営・監修 「いぬと暮らす、ねこと暮らす。」編集部

動物病院勤務の経験がある獣医師、アクサダイレクトのペット保険業務に携わる犬好き・猫好きの在籍する編集部です。ペットとの暮らしに役立つ情報から、犬や猫に関する健康・しつけなどの大切な知識、しぐさからわかるおもしろ豆知識など、専門的な視点から幅広く情報をお届けします。

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