2016/03/17
散歩は、犬にとってただの運動ではなく、縄張りの確認や社会性を身に付けるために必要なもの。
他にもストレス解消や無駄吠え、夜間の不眠改善にも役立ちます。
晴れた日は楽しく散歩できるものの、雨の日の散歩は、飼い主さんにとって少し憂鬱。
できれば悪天候の日の散歩は控えたいですが、「うちの子は、散歩に行かないとトイレができない」「無駄吠えが多くなってしまう」など、散歩に行かざるを得ない飼い主さんもいらっしゃいますよね。
そんな雨や雪の日でも、快適に散歩できるコツやポイントをご紹介します。
雨や雪の日の散歩で一番気掛かりなのは、なんと言っても愛犬の身体が濡れる、汚れてしまうことですよね。
雨や雪で身体を冷やすと風邪の原因になりますし、泥などの汚れを防ぐためにも、ぜひ雨具を活用しましょう。
レインコートを選ぶ時は、犬の体のサイズ(胴回り・首周り・胴の長さ・脚の長さ)をしっかり測って、ぴったりのサイズを選ぶと、犬が動きやすいだけでなくレインコート本来の機能性がアップしますよ。
やんちゃで脱ぎ着が苦手な犬にはマント・ポンチョタイプ
服が苦手で着せるのに苦労しそうな犬にはマジックテープで留めるタイプのマント・ポンチョタイプがおすすめ。
着脱が簡単で、かつ胴全体を覆ってくれます。
短足の犬や雨の日の散歩でも元気な犬にはオーバーオールタイプ
短足で地面とお腹の距離が近くなる犬や、散歩中も元気に走り回る犬はお腹や脚をすっぽり覆ってくれるオーバーオールタイプだと、濡れや泥はねを防げます。
散歩後のお手入れは、被毛がダブルコートかシングルコートかで変わります。
柴犬やチワワ(ロング)、ゴールデンレトリバーなどのダブルコートの犬種は、よほど濡れない限りは、地肌まで濡れてしまうことはありません。
表面の毛をタオルやドライヤーで乾かすだけで十分です。
気をつけたいのは、ヨークシャー・テリア、トイプードル、チワワ(スムース)、パピヨンなどシングルコートの犬種です。
シングルコートの犬はアンダーコートがないので、水に濡れると地肌まで濡れてしまいます。
地肌が濡れたままだと、病気や臭いの原因にもなりますから、飼い主さんがしっかり乾かしてあげることが大切です。
表面をタオルで乾かした後、仕上げのドライヤーでは毛先を優しくつまんだり、ブラシを使うとドライヤーの風が地肌まで届くので、生乾きを防ぎます。
1.耳の中は忘れがち!生乾きは外耳炎のもと
耳の中が濡れたままだと雑菌が増殖し、外耳炎を引き起こすこともあります。
犬の耳はデリケートですから、薄手のタオルを指に巻き、優しく撫でるように拭いて、耳の中の水分を取り除きましょう。
2.足の指の間・肉球は、一番汚れがたまるところ!
散歩後、汚れていると分かっていても、ついつい見逃してしまうのが足の指の間や肉球。
指・肉球を少し広げ、濡れタオルで汚れをきちんと拭き取りましょう。
3.ドライヤーを嫌がる犬にはあぐらでリラックス!
ドライヤーで乾かす際、あぐらをかくようなかたちで、飼い主さんの脚の間に入れてあげましょう。
ドライヤーを嫌がって暴れていた犬も、落ち着きます。
被毛に覆われているとはいえ、犬も寒さを感じるので防寒具を着せてあげましょう。
特にシニア犬や糖尿病、心臓病などの持病がある犬は寒さに弱いもの。しっかり防寒対策を施すことが大切です。
雪の日の散歩で特に身につけさせたい防寒具は犬用のブーツ。
雪の冷たさから足を守るだけでなく、凍結防止剤や凍結予防のために撒かれた塩から足の裏を守ってくれます。
このように防寒具を使えば雪の日も、安心して散歩できますね。
水たまりには、動物の糞尿に含まれる病原菌が潜んでいる恐れがあります。
散歩中はなるべく水たまりを避け、犬が水たまりの水を舐めることのないよう注意しましょう。
また、濡れた道を歩いていると、だんだん肉球がふやけて、肉球に傷がつきやすくなり、ケガや感染症にかかる可能性が高まるので、雨や雪の日は長時間の散歩は控えましょう。
雨や雪の日の散歩は少し憂鬱でも、正しいお手入れを知っていれば愛犬も飼い主さんも負担が少なくなります。
注意すべきことはたくさんありますが、愛犬のためにきちんとお手入れしてあげてくださいね。
▼コチラの記事もCheck!▼
・1歳になるまでの子犬は感染症に注意!年齢別正しいケアの方法
→子犬などの若い犬は抵抗力が弱いため、感染症にかかるリスクが高いと言われています。年齢によって変わる、犬がかかりやすい病気や対処法をご紹介します。
・【迷子猫・迷子犬対策】マイクロチップを埋め込むメリットと費用
→ペットが迷子になってしまった時に役に立つのが「マイクロチップ」。近年利用者が増えているマイクロチップの装着方法やそのメリット・デメリットなどをご紹介します。
・愛犬を「皮膚病」から守るために|知っておきたい予防と治療法 [皮膚炎 後編]
→犬のかかりやすい病気である皮膚炎。原因は多岐にわたりますが、心因性のものに注目してその症状や日頃のケア、治療法をまとめました。
動物病院勤務の経験がある獣医師、アクサダイレクトのペット保険業務に携わる犬好き・猫好きの在籍する編集部です。ペットとの暮らしに役立つ情報から、犬や猫に関する健康・しつけなどの大切な知識、しぐさからわかるおもしろ豆知識など、専門的な視点から幅広く情報をお届けします。