2016/08/23
旅行などで家族全員が家を空ける際、ペットはどのように過ごしていますか? ペットホテルやペットシッターなどを利用して世話をしてもらう、という方も多いかもしれませんね。
今回は、ペットのお留守番にかかる費用と、利用施設選びのポイントについてご紹介します。
ペットを預ける施設と聞いて、真っ先に頭に思い浮かぶのが「ペットホテル」。ホテル専門の施設もあれば、動物病院やペットショップ、トリミングサロンに併設されている場合もあります。
また、以前はケージの中で預かるのが主流でしたが、最近では眠るとき以外はドッグランやフリースペースで、他の動物と一緒に自由に過ごす「ケージフリー」タイプのサービスも増えてきました。
ペットホテルの一般的な料金は、猫の場合は一律ですが、犬の場合は体重や犬種別に設定されているところがほとんどのようです。実際に、いくつか例を見てみましょう。
いずれの施設を利用するにしても、まずは見学をして、短時間の「お試し体験」をしてみましょう。
自宅までの送迎やドッグラン、24時間ライブカメラ、猫専用ホテルなど、施設ごとに様々な特徴があります。飼い主さんが望む設備やサービスが揃っているか、しっかりとチェックしてくださいね。
■ワクチン接種を済ませておく
複数の動物が集まるペットホテルでは病気の感染リスクが高くなるため、多くの施設でワクチン接種やノミ・ダニ予防を済ませていることが利用の条件となっています。
・1年以内の混合ワクチン
・狂犬病予防接種(犬の場合)
・ノミ、ダニ予防
口頭のみの確認ではなく、接種証明書を求めるペットホテルもあります。
また、求めるワクチンの種類も異なりますので、事前に確認しておきましょう。
■発情中の利用はNG?
施設によっては、発情(ヒート)中は利用できない場合があります。中には別室で預かるなどの対応を取るホテルもありますが、別途料金がかかることがあります。
発情中に他の動物と触れ合うことはペットにとってもストレスがかかりますので、発情中のペットホテルの利用はできるだけ避けたほうが良いでしょう。
自宅以外の環境で過ごすのが不安な場合は、「ペットシッター」に依頼する方法があります。
ペットシッターは、飼い主さんに代わって、食事やトイレ、散歩などの世話を、飼い主さんの自宅で行います。環境の変化がないため、ペットは自宅で落ち着いて過ごすことができます。
一般的なペットシッターはサービス派遣会社に所属しており、飼い主さんが依頼をすると、内容に応じたペットシッターが派遣されてくる仕組みです。
1時間単位の料金設定が多く、多頭飼育の場合は追加料金が発生します。一般的には、1時間3,000円前後の料金設定となっているようです。
ペットシッターになるためには、特に公的な資格は必要ありませんが、中には環境省から認可されている「認定ペットシッター士」や、「愛玩動物飼育管理士」「家庭動物管理士」「家庭犬しつけインストラクター」などの資格を有している人もいます。
ほとんどの場合、初回利用の前日までに「事前打ち合わせ」を行います。そこでペットシッターの経験や人柄、ペットとの相性などを確認することができます。
ペットホテルとペットシッターには、それぞれメリットとデメリットがあります。
どちらを選ぶのか、飼い主さんが何を重要視するのかによって異なります。それぞれのメリットとデメリットを把握した上で、ペットにとってより良い選択をしてください。
ペットホテル・ペットシッター業は「第一種動物取扱業」であり、事業所・業種ごとに都道府県知事または政令市の長の登録を受ける必要があります。平成27年度の調査によると、「第一種動物取扱業」のうち、ペットを預かる「保管業」は23,834店、東京都内だけでも3,127店あります。
また「iタウンページ」で調べてみると、「ペットホテル」は全国で5,612軒、「ペットシッター」は605店ありました。
東京都の場合は、「第一種動物取扱業」に対し、「動物の愛護及び管理に関する法律」第13条に基づく5年ごとの登録の更新に際し、以下のような基準が設けられています。
管理や施設が不適当と思われた時は、改善の勧告や命令が下され、悪質と思われる業者には登録の取り消しや業務停止命令が行われます。
「第一種動物取扱業」の標識や名札は、必ず利用者から見えるところに掲示されていますので、ペットホテル・ペットシッターを利用する際は、必ず第一種動物取扱業者かどうかを確認しましょう。
一人で過ごすことに慣れているペットであれば、短期間であれば、自宅でお留守番をすることもあります。
その際には、エサや水、気温や環境の変化に対応できるように準備を整えてあげましょう。
エサ
タイマーをセットして自動で給餌できる「フードディスペンサー」があると便利です。2,000円~5,000円程度で購入できます。
水
「フードディスペンサー」と同様に、タイマーで自動給水できる「ウォーターディスペンサー」もあります。
エサと水は、定位置以外の場所にも複数箇所に用意しておくと、万が一こぼれてしまったり、ディスペンサーが使えなくなったときにも安心です。
気温
「人が快適に感じる」程度の室温が保たれるように、エアコンを調整してください。また、ペットがその時々で居心地の良い場所に移動できるよう、ケージには入れずにある程度自由に動き回れるように配慮しましょう。
ネットワークカメラ、ウェブカメラ
自宅のWi-Fi環境を利用して、室内の様子をモニターしてくれるネットワークカメラやウェブカメラがあると、外出先でもペットの様子を観ることができます。機能に合わせて10,000円~30,000円程度で購入できます。
ペットを残して外出・旅行をするのは不安なものですが、飼い主さんが楽しそうに過ごすことが、ペットの幸せにもつながります。
信頼できる人や業者を見つけたり、グッズを上手に活用して、飼い主さんは旅行やお出かけを楽しんでくださいね!
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動物病院勤務の経験がある獣医師、アクサダイレクトのペット保険業務に携わる犬好き・猫好きの在籍する編集部です。ペットとの暮らしに役立つ情報から、犬や猫に関する健康・しつけなどの大切な知識、しぐさからわかるおもしろ豆知識など、専門的な視点から幅広く情報をお届けします。