2022/07/14
犬を飼おう!と思っても、はじめは準備や初期費用など、よくわからないことが多く不安なもの。犬を飼うためには購入費だけでなく、グッズや予防接種など様々な費用がかかってきます。これから家族になる愛犬を迎えるために必要なものと、その費用感を見ていきましょう。
犬を飼う前には事前にそろえておきたいグッズがいくつかあります。どれも犬を飼うには必要なものですので、必ず犬を迎える前に用意しておきましょう。グッズによってはメーカーや機能によって安価なものから高価なものまでありますが、ここでは一般的なグッズの費用感を見ていきます。
ケージ … 4,000円~
犬の部屋となるケージは用意しておくとよいグッズのひとつ。寝場所があることで犬が安心するだけでなく、犬がお留守番をするときにも活躍します。留守番が多くなりそうなご家庭では、少し余裕をもって動き回れる大きめのものを選ぶとよいでしょう。
キャリー … 3,000円~
動物病院へかかるときやお出かけの際に活躍するキャリー。特に交通機関を利用する際には必須のアイテムとなります。下にタイヤがついているものを選ぶと持ち運びに便利です。
トイレ … 2,000円~
室内で飼うときに必須なのがトイレです。犬を迎え入れたらはじめからトイレの場所を決めておき、そこで用を足すようにしつけてください。ポイントは安心できる場所。寒くて暗い場所や、人の出入りが多いところは、犬が緊張してしまうのでNG。トイレのしつけのポイントは過去の記事でもご紹介していますので、参考にしてください。
『大切な愛犬のしつけ。トイレ、散歩などのしつけを学ぼう。』
首輪やリード … 1,000円~
外出時に必要になるのが首輪やリード。飼い主さんとつながっておけるリードは、犬が迷子にならないためには非常に重要です。人間の靴のように、犬それぞれにサイズがあるので、成長によって買い替える必要も出てきます。万が一迷子になったときのために、飼い主さんの連絡先を記したタグを首輪に付けておくと安心です。
首輪を選ぶ際のポイントは下記の記事で詳しく解説しています。
『犬の首輪の正しい選び方は?愛犬とより良く暮らすために。』
ドッグフード(1ヵ月分) … 2,500円〜
犬を迎え入れたものの餌がない!なんてことにならないよう、ドッグフードはあらかじめ用意しておきましょう。メーカーやドッグフードの種類によっても異なりますが、小型犬の場合、1ヵ月で2,500~3,500円程度、大型犬の場合、1ヵ月で3,500~5,000円程度が目安となります。特にすぐ近くでドッグフードが購入できない場合は、1ヵ月分まとめて購入しておくとよいでしょう。
ケアアイテムやおもちゃも用意するとさらに費用はかかってしまいますが、上記で紹介したものは最低限必要なものです。買い忘れのないようにしっかりチェックしてください。
畜犬登録料 …おおよそ 3,000円(地域によって異なります。)
狂犬病予防接種費用 … 2,000円〜5,000円(動物病院、地域によって異なります。)
犬を飼う際には、グッズ以外にも必ずかかってくる費用があります。そのひとつが「畜犬登録料」。畜犬登録は、法令によって義務付けられており、生後90日以上の犬の飼い主さんが対象です。手順としては、まず狂犬病の予防接種を受ける必要があります。そこで「注射済み証明書」をもらい、その後30日以内に役所か保健所に行き登録をしてください。費用は地域によって異なるので事前に調べておくとよいでしょう。
混合ワクチン接種費用 … 16,000円~(2回分)
また狂犬病ワクチン以外にも、混合ワクチンを受けておくとよいでしょう。混合ワクチンとは複数の病気を防ぐことのできるワクチン。法令で義務付けられているわけではありませんが、深刻な病気になれば犬が可哀想なのはもちろん、飼い主さんにも莫大な医療費の負担がかかることもあります。犬を飼うときの飼い主さんのマナーとして、必ず受けるようにしましょう。
予防接種については過去の記事でも詳しく紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
『犬の予防接種|狂犬病・混合ワクチンの種類と費用』
その他にも飼い主さんや犬がお互いに快適に過ごすために必要な準備があります。それは繁殖や健康診断など犬の体にまつわる準備です。ここではその代表的な項目を見ていきましょう。
去勢手術の費用 … 約2万円〜
避妊手術の費用 … 約3万円〜
避妊、去勢は義務ではないものの、無計画な繁殖が行われてしまうと、生まれてくる子犬が可哀想なのはもちろん、飼い主さんにとっても思わぬ負担になってしまいます。繁殖の予定がない場合は、子宮蓄膿症や精巣腫瘍のような命に関わる疾患の予防のためにも避妊去勢手術をおすすめします。
健康診断費用 … おおよそ5,000円〜20,000円
大きな病気にかかっていないか早期に発見できるよう、少なくとも年に一度は健康診断を受けるようにしましょう。検査項目を増やすと数万円かかることもありますが、基本的なものだけなら上記の費用で行えます。普段通っている動物病院であれば、2,000円程度で行ってくれる場合もあるようです。
以上が、犬を飼う際に必要な準備となります。すべて合わせると飼い初めにかかる初期費用は、少なくとも7〜10万円くらいかかります。より快適な犬の生活環境や、健康を考えると、その費用は更に上がっていきますが、初期費用をしぶって後悔はしたくないものです。ぜひ万全な状態をつくったうえで、飼い主さんも犬もお互いに快適な新しい生活をスタートさせてくださいね。
動物病院勤務の経験がある獣医師、アクサダイレクトのペット保険業務に携わる犬好き・猫好きの在籍する編集部です。ペットとの暮らしに役立つ情報から、犬や猫に関する健康・しつけなどの大切な知識、しぐさからわかるおもしろ豆知識など、専門的な視点から幅広く情報をお届けします。