2018/12/04
猫がダンボール箱の中にすっぽり入っている姿は、とてもかわいいですよね。狭い箱やカゴに入っているシーンもよく見かけますが、猫にとってダンボールは特別な愛着があるようです。今回は、猫がダンボールを好きな理由やダンボールハウスについてご紹介します。
名残・本能
野生の猫が外敵に見つからないよう、茂みや木陰などにひっそりと身を隠して暮らしていた時の名残で、ダンボール箱のような体を隠すことのできるせまい場所が本能的に落ち着くと言われています。猫がせまいところが好きな理由は、以下の記事で詳しく書いてあるので、こちらもご覧ください。
「【かご猫画像あり】猫がせまいところが好きなのは単純な理由だった」
好奇心
猫は好奇心が旺盛なので、家の外から運ばれてきた新しいものなどに興味を持ちます。配達などで外から届くことの多いダンボールに対しては、中身の匂いにも反応してしまうようです。
ちょうど良いサイズ感
猫は箱の中で方向転換が出来て、寝ればぴったりになるサイズ感を好みます。ダンボールにはサイズ感が合うものが多いため、猫はダンボールが好きとも言われています。
温度が適度に保たれる
ダンボールの素材は丈夫で通気性や保温性に優れているので、夏は冷やりとして、冬は暖かくなるので猫が快適に過ごしやすい状況となるようです。
爪とぎに最適
猫の爪は、古い爪の下に新しい爪が隠れています。古い爪が丸くなってくると、爪を引っ掛けて新しい爪を出すのにダンボールでの爪とぎがちょうど良いようです。爪とぎに関しては、以下の記事に詳しく書いてあるので、そちらもご覧ください。
「どうやってしつける!?飼い主さんの頭を悩ます猫の爪とぎ」
また猫の爪のケアには爪とぎのほかに、飼い主さんが行う爪切りがあります。過去の記事ではその違いや、獣医さんおすすめの爪切りのコツについても紹介しているのでぜひご覧ください。
「獣医さん直伝!愛猫の爪切りは「ちょい切りルール」で簡単に!」
ダンボールをガリガリとかじってゴミを散らかしている光景を見かけることもあるかと思います。その原因の一つが生え変わりによる歯のかゆみです。子猫の乳歯は生後1ヵ月で生え揃い、3ヵ月~6ヵ月で生え変わります。この頃は、歯がとてもかゆくなるのが特徴で、かゆみを軽減するためにダンボールを噛む子猫もいるのです。
もう一つの理由はストレス発散。ひょうひょうとしてマイペースなイメージの猫ですが、一緒に住んでいる猫との相性が良くなかったり、生活環境に対して不満があったりすると、猫はストレスを溜めてしまいます。その溜まったストレスを解消するために、ダンボールをかじる猫も多いようです。ダンボールかじりが酷くなると、間違えて食べてしまう可能性や、ゴミが散らばってしまうので、ストレスや歯の生え変わりで噛む場合には、ダンボールの代わりに猫が噛んでも問題のない安全なおもちゃで遊ばせてあげると良いでしょう。
ダンボール猫ハウスとは、家にある材料で簡単に作れるダンボール製の猫ハウスのことです。
制作費用もあまりかからず、また廃棄も簡単なので、手軽に設置することができます。最近では、通販などでも購入できるので、お好みのものを探してみるのも良いでしょう。もちろん、好きなようにカスタマイズしてオリジナルの猫ハウスを作っている人もいます。例えば、真ん中に穴を開けてあるだけのボックス型や2つのダンボール箱を縦に接続して作るタワー型、機能性を重視したものや、デザインに凝った作りのものなど。愛猫が気に入りそうなものを自作できると良いですね。
自身の身を守る目的や、落ち着いてリラックスできるという理由から、狭いスペースが好きな猫。その中でもダンボールはとても相性が良いようです。みなさんもこれを機に愛猫が喜ぶダンボールや猫ハウスを用意してあげるのも良いかもしれませんね。
動物病院勤務の経験がある獣医師、アクサダイレクトのペット保険業務に携わる犬好き・猫好きの在籍する編集部です。ペットとの暮らしに役立つ情報から、犬や猫に関する健康・しつけなどの大切な知識、しぐさからわかるおもしろ豆知識など、専門的な視点から幅広く情報をお届けします。