2019/01/24
みなさんは身体に障がいを抱えている方のサポートをする補助犬を見たことがありますか?普段の生活のなかでも時折見かけるケースが増えてきていると思いますが、実際にどのような働きをしているのかは、まだまだ知られていないのが現状です。今回は、身体に障がいを抱えている方たちに必要とされている、補助犬についての基礎知識をご紹介します。
補助犬は、身体に障がいを抱えている方の生活を支援するために訓練されている犬のことです。正式名称は「身体障害者補助犬」といいます。補助犬という呼び名は介助犬・聴導犬・盲導犬の3つの総称とされています。
また、補助犬は公的に認定を受けていて、普通の犬ではないということを証明するため、定められた表示やハーネスを体に付けています。場所によっては、認定証の提示が求められるので、補助犬使用者は認定証を携帯する必要があります。
そして補助犬が社会に出たときに何の問題も起こさないように、必要なマナーの習得や衛生管理をしっかりと行うことが義務付けられているので、補助犬はトレーニングや定期的なシャンプー、毎日のブラッシングがされています。このように補助犬は様々な管理を受け、補助が必要な人たちのところで活躍しているのです。
まず知っておかなければならないのは、街で見かける補助犬は仕事をしている最中だということです。補助犬は身体に障がいを抱えている方のために一生懸命仕事をしているのですが、人間のことが大好きなので、使用者以外の人間が補助犬に対して何らかのアクションを起こすと集中力を欠き、サポートに支障をきたしてしまう場合があります。そうならないように、街で補助犬を見かけた場合は以下の点に気をつけましょう。
この2つの対応が基本ですが、補助犬使用者への直接的な手助けが必要な場面もあります。例えば、視覚障がいの方は通い慣れた道では迷うことは少ないのですが、慣れていない道を歩行していると、道がわからなくなることがあります。困っている様子が見受けられたら、「何かできることはありますか?」と声を掛けてあげましょう。
他には、盲導犬は信号の色を認識することはできないので、横断歩道で立ち止まっている使用者を見かけたら「青ですよ。渡れますよ。」など声を掛けるのも良いでしょう。
補助犬は一見ペットのように見えますが、補助犬使用者の支援という大切な役割を担っています。街で補助犬を見かけたら、その場面にあった適切な対応をして仕事を妨げないようにしましょう。
補助犬を連れた人を円滑に受け入れるという意味を表す“補助犬マーク”を知っていますか?このマークを建物の目立つ場所や入口に掲げることで、補助犬の受け入れ体制が整っていると周りに知らせることができます。これを機に公共施設やお店に足を運ぶ際には、“補助犬マーク”に注目してみるのはいかがでしょうか。
補助犬は、身体に障がいを抱えている方が日々の生活を快適・安全に暮らすために様々なサポートをしてくれる大切な存在です。補助犬を理解し、街やお店などで見かけた時には適切な対応を心がけましょう。
動物病院勤務の経験がある獣医師、アクサダイレクトのペット保険業務に携わる犬好き・猫好きの在籍する編集部です。ペットとの暮らしに役立つ情報から、犬や猫に関する健康・しつけなどの大切な知識、しぐさからわかるおもしろ豆知識など、専門的な視点から幅広く情報をお届けします。