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アクサダイレクト地域貢献プログラム
入院中の子どもたちと分身ロボット
「OriHime」を通した交流会(2020年)
〜福井県福井市、高知県高知市、北海道旭川市の病院とアクサダイレクトの拠点をつなぎ、計9人の子どもたちとふれ合う〜
2020年9月から11月にかけて、アクサダイレクトのコンタクトセンターがある福井県福井市、高知県高知市、北海道旭川市の3拠点にある病院の協力を得て、入院中の5歳から14歳の子どもたち9人と分身ロボット“OriHime”を活用したリモートでの交流会を行いました。
2020年春から続いている新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、特に医療機関では面会や立ち入りが制限されるなど、入院中の子どもたちは家族との交流もままならない状況にあります。当社は、このような困難な状況下で病気と闘う子どもたちを励ましたいという想いから、遠隔操作型分身ロボット“OriHime”を使った「外の世界の体験」のプレゼントを企画しました。ロボットには内蔵カメラとマイク・スピーカーが備わっているため、子どもたちは病院にいながら、外の世界を見たり、人々と双方向で会話したりすることができます。入院中の子どもたちに、まず約10日間ロボットを貸与し、自分の分身として自由にお出かけをしてもらいました。学校の行事に久しぶりに参加したり、ご家族と団らんしたりと、今まで制限されていたことをロボットを通じて体験してもらい、入院生活から離れたひと時を過ごしてもらうことができました。体験の最終日には、子どもたちの分身となったロボットをアクサダイレクトの各拠点に招待し、社員との交流やお買い物体験などを楽しんでもらいました。
アクサダイレクトの地域拠点で開催した社員との交流会では、拠点と各病院をつなぎ、オリジナル絵本『スマイルランドのミツバチとどうぶつたち〜The bumble bee and the smiling animals〜』の読み聞かせや、オフィスツアー、お買い物体験などを実施しました。ロボットを通して手を振ったり話しかけたりしてくれることで、まるで子どもたちがすぐそばにいるように感じられ、嬉しそうに感情を表現してくれる姿に、社員も子どもたちから温かい気持ちをプレゼントしてもらいました。
交流会後は、アクサダイレクトのCEOからの直筆メッセージとサイン入りのオリジナル絵本、絵本に登場するキャラクターをあしらったバンダナに加え、交流会に参加した社員が子どもたち一人ひとりに心を込めて書いたメッセージ入りのしおりをプレゼントしました。
オリジナル絵本のキャラクターをあしらったお揃いのTシャツを身にまとい、各拠点から有志社員が交流に参加
交流会後は、子どもたち一人ひとりにメッセージを記入し、オリジナル絵本などと一緒にプレゼント
福井大学医学部附属病院小児科
第一弾は、2020年9月17日〜30日に福井大学医学部附属病院小児科に入院中の9〜11歳の子どもたち3人と行いました。子どもたちは分身ロボットを通じて、入院のため欠席中の学校の授業や運動会にも参加したり、ご家族と水族館に出かけたりと様々な時間を楽しみました。その間、アクサダイレクト 福井センターの社員は読み聞かせの練習、ショッピングの下見、ロボットの操作確認などを重ね、交流の日を迎えました。お買い物体験では子どもたちの欲しいグッズがなかなか見つからないなどのハプニングもありましたが、無事約1時間のプログラムを終了し、子どもたちがお買い物をしたグッズとともに絵本や手書きのメッセージなどのプレゼントを届けることができました。
福井センター社員と交流
お買い物体験
ご家族と水族館を楽しむ様子
高知県立高知江の口特別支援学校高知大学医学部附属病院分校
第二弾は、2020年10月29日〜11月11日に高知大学医学部小児科の協力を得て、高知県立高知江の口特別支援学校附属病院分校の11歳〜14歳の子どもたち4人と行いました。まず、新型コロナウイルス感染対策として延期されていた学校行事のマジックショーの観覧が行われました。マジシャンにとってもロボット相手のショーは初めてでしたが、ロボットの手や首を動かすしぐさから子どもたちの様子がよく伝わったようです。別の日には、高知大学医学部看護学生と大学の授業に出席して交流したり、社会科見学の一環として高知市内の板垣退助の墓地を訪れるなど、新型コロナウイルス感染対策で延期されていた活動に参加しました。その他にも、中学生の男の子が、40キロほど離れた前籍校との交流を行い友達との再会を楽しむなど、分身ロボットを活用し、入院生活から離れたひと時を過ごしてもらいました。
最終日の社員との交流では、アクサダイレクト 高知センターの社員によるオリジナル絵本の読み聞かせや、ショッピングセンターでの文具やクッキー、おもちゃなどの買い物を楽しみました。
高知センター社員と交流
移動中も外の景色を楽しむ
マジックショーを観覧
旭川医科大学病院小児科/JA北海道厚生連旭川厚生病院小児科
第三弾は、2020年11月12日〜25日に旭川医科大学病院小児科に長期入院している子どもたちと行いました。新型コロナウイルス感染対策のため、長期に渡り0歳児のお子さんとの面会ができなかったご家族は、“OriHime”を病室に置き自宅からiPadを操作することで、そばでお子さんの姿を見守りたいという願いを叶えることができました。最終日は、5歳と6歳の子どもたちが交流会に参加し、アクサダイレクト 旭川センターの社員との交流を楽しみました。オリジナル絵本の読み聞かせとオフィス見学ツアーの後、駅前のショッピングセンターへ出かけ、子どもたちが希望したキャラクターグッズのカプセルトイのお買い物を楽しみました。交流会後には、子どもたちの選んだおもちゃとオリジナル絵本に、社員から手書きのメッセージカードを添えてプレゼント。子どもたちからも、覚えたての字で一生懸命書いたお礼のお手紙をいただき、心温まる交流になりました。
旭川センター社員と交流、紙芝居でオリジナル絵本の読み聞かせやお買い物体験
JA北海道厚生連旭川厚生病院小児科では、2020年11月16日より数日間、分身ロボットの貸し出しを行いました。新型コロナウイルス感染症の影響により、予定していたアクサダイレクト社員との交流会は見送りとなりましたが、貸出期間中に看護師さんがロボットを検査室に連れて行き、これからどのような検査を行うのか画面を通して子どもたちに説明するなど、子どもたちの緊張をほぐすために活用していただきました。
プログラムに参加した感想
お子さん・ご家族から(抜粋)
- いろいろなことを我慢しなくてはいけない状況で気持ちが落ち込んでいました。僕が直接行くことはできないけれど、OriHimeロボットがいろいろな所へ行くことで、一緒に行った気分になることができました。気も紛れ、つらい治療もがんばることができました。
- 1年以上学校の友達と会っていませんでしたが、ロボットを使ったことで、友達とコミュニケーションがとれ、子どもの笑顔が見られてよかったです。
- 学校に通えない娘に代わり、⽗である私が⼩学校にOriHimeを持ちこみ、病室からOriHimeパイロットとなった娘が授業を受ける事ができました。学校では先⽣はもちろん、⽣徒達も興味津々でした。授業終了後、娘に感想を聞いたところ「楽しかった」との事です。家と病室はタブレット端末や携帯電話の機能を使いやりとりする事がありますが、OriHimeの方が楽しかったようです。
病院関係者から(抜粋)
- 闘病中の子どもたちにとって、大切な人たちとのコミュニケーションがいかに大事なのか、改めて感じました。
- 子どもたちは大満足でとても良い笑顔をしていました。初めは恥ずかしがっていましたが、慣れてくると様々な向きにして風景を見たり、手を動かして、お返事したりして楽しんでいました。
社員から(抜粋)
- OriHimeを活用しての交流は初めは少し不安もありましたが、繋がっている元気いっぱいのお子様のおかげで、素敵な時間を過ごすことができました。
- 最初はただのロボットだったOriHimeが、お子様とコミュニケーションを重ねるうちにだんだんと愛おしくなっていきました。会話をしながら頭をなでたり、別れる時はギュッと抱きしめてしまいました!
- ご家族からこんな楽しそうな姿を見るのは久しぶりとの言葉をいただき、同年齢の子どもを持つ親として大変嬉しく思います。
- 入院中の男の子に欲しいものを尋ねたところ、妹さんへのプレゼントでした。大変な境遇にありながらも妹さんを思う気持ちに触れ、心が洗われるような体験となりました。
アクサダイレクト地域貢献プログラム
「入院中の子どもたちと分身ロボット“OriHime”を通じた交流会」実施概要
主催 | アクサダイレクト | ||
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地域 | 福井県福井市 | 高知県高知市 | 北海道旭川市 |
日時 | 9月17日〜9月30日 | 10月29日〜11月11日 | 11月12日〜11月25日 |
場所 | 福井大学医学部 附属病院小児科 |
高知県立 高知江の口特別支援学校 高知大学医学部附属病院分校 |
旭川医科大学病院小児科 |
参加者 | 9〜11歳の子どもたち3人 アクサダイレクト 福井センター社員9人 |
11〜14歳の子どもたち4人 アクサダイレクト 高知センター社員10人 |
5〜6歳の子どもたち2人 アクサダイレクト 旭川センター社員6人 |
内容 |
9月17日〜9月28日
9月30日 アクサダイレクト社員と
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10月29日〜11月9日
11月11日 アクサダイレクト社員と
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11月12日〜11月25日
11月25日 アクサダイレクト社員と
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遠隔操作型の分身ロボット“OriHime”
オリィ研究所が開発している、育児や介護、身体障害などで通勤や出社が困難な方のテレワークや、病気で学校に通えない児童・学生の遠隔教育ツールとして全国で使われている分身ロボット。PCやタブレット、スマートフォンで手軽に操作でき、“OriHime”の設置や持ち運びが簡単なところが特徴。「移動の制約」を克服し、「その場にいる」ようなコミュニケーションを実現します。