2023/01/19
ペット保険は、ペットと安心した生活を送るための備えのひとつです。新しい家族としてペットを迎える際は、ケージやトイレ、ペットフードなど生活をするためのアイテムを準備するのと合わせて、ペット保険加入についても検討しましょう。ペット保険とはどんな保険なのか、分かりやすくご紹介します。
ペット保険とは、一般的にペットの通院・入院・手術などの治療費の一部を補償する保険商品です。
私たち人間には健康保険という公的な制度があります。そのため、病院で病気やケガなどの治療を受けた場合、支払う医療費については約1〜3割ほどの自己負担とされています。しかし、ペットには公的な保険がなく、治療にかかった費用は飼い主さんが全額負担しなければなりません。治療内容や通院期間によっては、高額な費用が発生するケースもあるでしょう。
ペットが元気に過ごすためにも、飼い主さん自身でペット保険を選んで加入する必要があります。
ペット保険については、アクサダイレクトのペット保険「はじめてのペット保険」でも、わかりやすく説明しています。
ペット保険は種類が多く、選ぶのが難しいと思われる飼い主さんもいるかと思います。しかし、種類が多いということは、ご自身のペットに合わせて保険を選ぶことができるということです。ペットの品種や年齢などによって、かかりやすい病気や注意すべきケガなどは異なります。どんな病気やケガを補償してくれるのか、いつごろ加入するべきか、保険金の請求方法など、どんなポイントを重視するのかで、ペット保険の選び方は変わってきます。
ペットは体の異常を言葉で伝えることはできません。そのため、飼い主さんがいかにペットについて知っているかが重要となります。気を付けるべき病気やケガ、品種の特徴などを知ることは、これからの生活にもペット保険選びにも活きてきます。
ペット保険では、一般的には通院・入院・手術にかかる治療費を補償してくれます。これらの治療費をまんべんなく補償しているプランもあれば、入院や手術のみに特化したプランなどもあります。
また、任意で付帯できる特約によって、さらに補償を充実させることもできますので、各保険会社でどんな特約を扱っているのかも保険選びのポイントとなります。
ただし、各保険会社が補償対象外として定めている傷病や、避妊去勢・予防関連・歯石取り等の健康体に施す処置など、補償されない項目もあります。動物病院でかかるすべての費用が補償の対象ではありませんので、保険金が支払われない項目についても各保険会社のウェブサイトやパンフレットなどで確認しておきましょう。
ペット保険へ加入するタイミングも重要です。新規で加入できる年齢には制限があります。保険会社によって上限となる年齢は異なりますが、目安としては、犬や猫がシニア期を迎える7歳以降と考えるとよいでしょう。
年齢制限以外にも、加入前に病気やケガなどの既往症があると、加入ができない場合や加入できても補償に制限がかかる場合があります。愛犬や愛猫が年齢を重ねてきてから「そろそろ加入しておこうかな」と思っても、加入できるペット保険が限られてしまう可能性がありますので、ペットが若く健康なうちから情報を集めておくようにしましょう。
詳しくは「ペット保険は何歳までに加入が必要?|犬・猫 請求件数の多い病気ランキング」をご確認ください。
ペット保険は損害保険に分類されており、保険期間は1年ごとに更新されます。更新の際は、次年度契約へ向けて補償内容の変更や更新可否などの審査が行われる場合があります。審査の条件や審査によって決まる内容は保険会社によって異なります。
また、更新可能な年齢に制限があるペット保険の場合は、所定の年齢に達すると次年度契約の更新ができません。ほかにも、更新時の年齢によって補償の内容やプランが切り替わる場合などもありますので、加入したあとも定期的な保険の見直しをしましょう。
ペットが健康なうちからかかりつけ医がいると安心です。ペットのこれまでの様子に合わせ、現在の健康状態などを把握してくれるだけでなく、ペットの種類により、かかりやすい病気などアドバイスをしてくれるため、ペット保険を選ぶときの参考となるでしょう。
「これからペットを飼おうと思っている」または「かかりつけ医がいない」という方は、「かかりつけ獣医選び方のポイント|大切なペットの健康を守るために」を参考にしてみてください。
保険金の請求条件や請求方法も、保険会社によって異なります。ペットの不調は飼い主さんにとっても不安や焦りを生じさせますが、まずは慌てずに動物病院への受診を最優先しましょう。当日はペットの容態や治療のことで頭がいっぱいになってしまう可能性が高いので、治療費の補償を受ける際の条件や保険金の請求方法などは事前に確認しておくようにしましょう。
ペット保険には、1年間で保険金請求できる回数または日数に上限がある場合と、制限がない場合があります。保険金請求できる回数または日数の上限を超えると、その保険期間内での請求ができなくなったり、請求はできても次年度契約の保険料が割増になる場合などがあります。
また、1回または1日あたりの保険金請求で補償となる金額にも、免責金額や限度額などが設定されている場合があります。請求する治療費が一定額以上からでないと保険金請求ができなかったり、決められた上限額以上の治療費は補償対象外になったりなど、保険会社によって保険金請求の条件は異なります。
1年間で支払われる保険金に対しても限度額が決まっていますので、保険金の合計が各保険会社の定める1年間の限度額に到達した場合も、次年度契約に更新されるまでの期間は保険金請求ができなくなります。
保険金の請求方法は、後日精算が主流となっておりますが、窓口精算が可能なペット保険もあります。
後日精算とは、動物病院の窓口で治療費を全額支払ったあと、領収書や診療明細書、保険金請求書などの必要書類をそろえ、直接保険会社へ請求する方法です。数日から1か月程度で指定した口座へ保険金が振り込まれます。
一方、窓口精算では各保険会社が発行する保険の加入証明となる書類やカードなどを動物病院の窓口で提示すると、その場で保険適用となり、補償割合分の保険金を除いた治療費で支払いを済ませることができます。
ペット保険に加入申込みをしたからといって、すぐに補償を受けられるとは限りません。
「待機期間」が設けられているペット保険では、保険開始日から一定の期間中は補償が受けられません。待機期間は各保険会社で日数が異なっており、病気やケガの種類によっても、それぞれ日数が設定されています。待機期間がないペット保険もありますが、加入審査の期間が長く設けられている場合や、保険開始日が加入申し込み日の翌々月の1日からという場合もありますので、「実際の補償開始日がいつになるのか」を把握しておくようにしましょう。
補償開始時期について詳しくは「ペット保険|加入をすると補償はすぐに始まるのか?待機期間はなぜあるの?」をご覧ください。
まずは、ペットについてよく知りましょう。例えば、繰り返しやすい皮膚病の好発品種の場合、請求できる日数が多い、または回数制限がないペット保険がよいでしょう。骨折など手術が必要になる可能性が高いケガや病気の好発品種では、入院や手術に特化したペット保険を検討してみてもいいかもしれません。
また、飼い主さんにとっても使いやすいペット保険を選ぶことが大切です。手厚い補償を重視する場合は、通院・入院・手術など幅広く補償しているペット保険が向いています。保険会社によっては、特約を付帯することで補償内容をより充実させることもできます。手軽さを重視する場合は、窓口精算が可能なペット保険を検討してみてもいいかもしれません。
また補償のほかにも、特典サービス等が付帯されるペット保険もありますので合わせてチェックしておきましょう。
詳しくは「ペット保険の選び方|メリットと注意すべきポイントを紹介」を、ぜひ参考にしてみてください。
ペット保険は、大切な家族であるペットの治療費を補償してくれるものです。いざという時のための備えとして、精神的な負担も軽減してくれます。飼い主さんだけで悩まず、周りで既にペット保険に加入されている方の意見や、ペット保険に詳しい人にアドバイスをもらうなどして、最適なペット保険を選択しましょう。
ペット保険の選び方について、「ペット保険は必要?不要?加入を考えた時にチェックすべき選び方の基本[総集編]」も参考にしてみてください。