ペルシャってどんな猫?性格と特徴
更新日:2023年12月21日
ペルシャの特徴
容姿
優雅な長毛が特徴の「猫の王様」
ペルシャの特徴はなんといっても、その長い毛です。ふわふわとした柔らかい毛で、体だけでなく、顔にも生えています。丸く切れ長の目や低い鼻などと相まって、上品な雰囲気を醸し出しています。「猫の王様」と呼ばれるのも納得です。ただ、大きくは見えますが、実際は3kgほどでほかの猫種に比べて小さく、筋肉質で引き締まっているのは意外なところではないでしょうか。カラーはホワイトやブルー、クリームなどがありますが、シルバーやゴールドにブラックが混じったものをチンチラと呼んでいます。
歴史
古くからショーキャットとして人気
名前にもあるペルシャは、現在のイランですが、正確なルーツはわかっていません。ただし、中東からアジアにかけての地域で生まれたのは確かなようです。ヨーロッパには16世紀頃に伝わり、19世紀後半にはイギリスなどでキャットショーの常連種として人気を博しました。その後、アメリカでも人気となり、世界中で愛されるようになりました。
お手入れ
長い毛は定期的にお手入れを
最大の魅力である美しい毛並みを保つためには定期的なブラッシングやシャンプーが基本です。また栄養バランスも毛質に影響を与えるため、食事にも気を使いましょう。運動はあまり好きではないので、肥満には注意してください。
ペルシャの性格
大人しくて、従順で温厚
ペルシャは見た目から想像できる通り、のんびりとした性格。活発に遊びまわるよりも、ゴロゴロとお気に入りの場所でマイペースに過ごすのが好きです。臆病で、強く叱ったりすると怯えてしまうのであくまでも優しく接してあげましょう。
ペルシャのかかりやすい病気・ケガ
眼瞼内反
眼瞼縁(まぶた)のすべて、または一部が内側に巻かれ、結膜や角膜表面の刺激を引き起こし、眼の表面に傷をつけることもあります。
流涙症
正常な涙の排出(鼻涙管という管を通って鼻へ流れます)ができないために涙があふれます。頭部や眼瞼の形状に関係すると考えられています。放置すると、皮膚がただれることもあります。
多発性嚢胞腎症
腎臓の中に液体が詰まった袋が発生し、それが大きくなり、腎機能を低下させる病気です。先天性で、親猫からは高い確率で遺伝します。長期間無症状のことも多く、中年齢以降で腎不全が起こり発見されるケースも多いです。
潰瘍性口内炎
歯茎や頬の内側などに潰瘍ができるもので、人間の口内炎とは症状がまったく異なります。皮膚の中身が飛び出した状態になって、広範囲が赤く腫れ上がり、大きな痛みが出て食欲もなくなってしまいます。原因は不明ですが、歯周病の治療などが効果を発揮します。
肥大型心筋症
心筋が肥大するような物理的な原因がないにも関わらず、心筋が肥大する疾患で、特に左心室の心筋が肥大します。心筋の肥大により、左心室は狭くなり、全身に送られる血液量も少なくなります。他の心筋症に比べ、動脈血栓症(血栓が動脈に詰まる疾患)の発生が多いことも知られています。
過敏性皮膚炎(アトピー性皮膚炎)
環境中に普通に存在するハウスダストやダニなどに対してアレルギー反応を起こし、皮膚症状を生じます。
尿石症
食餌内容や飲水量、運動量、肥満など、いろいろな原因がありますが、遺伝的に尿石ができやすい品種がいます。頻尿、排尿障害、血尿などの症状が見られます。
かかりやすい病気・ケガの監修
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。