更新日:2023年12月21日
チンチラはペルシャの一種ですが、全身を覆う長い毛の質はペルシャよりもふんわりとしています。長い毛のせいで体つきはわかりにくいですが、足は短めで体格は丸みを帯び、体重は成猫で5kg前後になります。顔つきはドールフェイスと呼ばれ、丸い目と低い鼻が特徴で、耳が離れています。目の色は緑や青が多く、黒いアイラインが入ったくっきりとした目つきが魅力です。毛色はシルバー、ゴールドですが、毛先に混じる黒の割合によって、ゴールデンスモークなどと呼ばれます。ペルシャにはない優雅な毛色から、猫の女王と呼ばれることもあります。
1880年代のイギリスで、ペルシャのカラーバリエーションを増やす過程で誕生したのが起源です。ブルーのペルシャの雑種と交配し、さらにその子供をシルバーと交配し、それまでにないシルバースモークの毛をもった子猫が生まれました。これがチンチラのルーツとされています。このため、チンチラはペルシャの毛色違いとされ、血統的にも同じ扱いになることも多いようです。
長毛なうえ、毛の量自体も多く、密集しています。とくに先端部分はふんわりとして絡まりやすいので注意が必要です。また、毛づくろいで体内に毛が入ってしまうと毛玉になりやすいため、ブラッシングは定期的に行い、抜け毛をしっかりと取り除く必要があります。大人しい性格で運動不足にもなりやすいので、定期的に遊んであげましょう。
見た目から受ける印象と同じく、ゆったりと落ち着いた性格です。周囲に惑わされるなどして、暴れることもありません。動く際もマイペースで、常にリラックス。人に対しても頻繁にかまってほしいというよりも、程良い距離感を保つことを好みます。
短頭種の顔や首の構造上、呼吸がうまく行えないことがあり、その総称を短頭種気道症候群といいます。肺へ空気を送る気管がつぶれてしまう気管虚脱、鼻の穴が狭くなる鼻腔狹窄、口の中の上あごの肉が垂れてくる軟口蓋過長などにより、激しいパンティング、呼吸困難、呼吸時のゼイゼイとした雑音などが確認されます。
腎臓の中に液体が詰まった袋が発生し、それが大きくなり、腎機能を低下させる病気です。先天性で、親猫からは高い確率で遺伝します。長期間無症状のことも多く、中年齢以降で腎不全が起こり発見されるケースも多いです。
ハウスダストなどの環境抗原に対して起こるアレルギー性皮膚炎で、痒みが生じます。2歳くらいまでの若い時期に発症し、頭部、頚部、下腹部などを中心に皮膚病変を起こすことが多いです。
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。
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