更新日:2023年12月21日
スコティッシュフォールドの魅力はなんといっても、折れて垂れ下がった耳。じつはこの耳は通常とは逆に子猫の頃は立っていて、成長ととともに折れ耳になります。体つきは太めでずんぐりとした体格ですが、体重は4kgぐらいと、中型の猫です。繁殖過程でさまざまな猫種と交配されてきたことから、毛の長さやカラーはさまざま。そしてもうひとつの魅力は大きくて丸い目です。吸い込まれるような瞳と折れ耳の組み合わせは、可愛らしさいっぱいです。
スコティッシュフォールドはその名の通り、イギリスのスコットランド地方がルーツとなります。1961年に農家に住み着いていた耳の折れた猫を保護したところ、子猫も同じように耳が折れていたことから、繁殖をさせて猫種として認められました。しかし、遺伝的な変異が原因で異常が出たことから、イギリスでの繁殖は中止。その後、アメリカでの繁殖へと移行し、遺伝子の異常を防ぐために他の猫種とも交配が続けられながら、現在に至ります。動物愛護の観点から、繁殖を中止・禁止する国もあります。
短毛の場合は季節の変わり目だけで構いませんが、長毛の場合は小まめなブラッシングが必要です。スコティッシュフォールドの特徴である耳は、折れ曲がっているため中に汚れが溜まりやすくなります。週に1度ぐらいの頻度で、綿棒などを使いすみずみまできれいにしてあげましょう。
スコティッシュフォールドは、とても優しくて、人にもよくなつきます。甘えん坊で、初心者にも飼いやすい性格です。ただし、長い間留守にしているとさびしくなり、それがストレスにつながることもあるので注意が必要です。
軟骨に奇形を起こさせる遺伝子を持っているため、耳以外にも奇形が生じることがあります。跛行がみられたり、強い痛みが生じたりします。
折れ耳のため、内部に湿気が溜まりやすく、菌などが繁殖。炎症が発生することがあります。耳をしきりにかいたり、頭を振るなどの症状が見られたら、診察を受けるようにしましょう。
特に、シュウ酸カルシウムという尿石が出来やすい傾向にあります。頻尿、排尿障害、血尿などの症状が見られます。
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。
病気の詳しい説明はこちら
よくあるご質問をQ&Aとしてまとめておりますので、お問合せの前にご覧ください