更新日:2023年12月21日
シャムとバーミーズを掛け合わせて作り出された猫種なので、それぞれの特徴をうまく引き継いでいます。シャムから受け継いだのはその毛色ですが、薄いのがトンキニーズの特徴です。また丸い顔やなめらかなボディライン。そしてベルベットのような光沢感のある毛質は、バーミーズから受け継いでいます。毛色は基本となるナチュラル、ブルー、プラチナ、シャンパンの4色以外にも豊富で、色の入り方はミンクと呼ばれるトンキニーズ特有のグラデーションが人気です。瞳の色はアクアと呼ばれる透き通った水色や、ブルーやグルーン、イエローもあります。
1930年頃に、現在のミャンマーから、アメリカに持ち込まれた1匹の猫がトンキニーズのルーツになったとされています。すでにシャムとバーミーズの自然交配によって誕生した猫でしたが、さらにシャムと掛け合わせた中で、淡い毛色をもったものをトンキニーズとしました。1950年代になると、トンキニーズとしての繁殖が活発となり、シャンパンの毛色をもつものが誕生するなどして、現在に至ります。当初はトンカニーズと呼ばれていましたが、インドシナ半島のトンカニーズ地方が原産と誤解されるなどしたため、トンキニーズに変更されました。
被毛は短毛ですが、やや長めです。抜け毛は少ないほうですが、光沢のある毛質を維持するためにも、マメなブラッシングは欠かせません。月に1度程度、シャンプーしてあげるのもいいでしょう。また活発なので、エサは多めに与えるようにしますが、運動不足にも配慮してあげないと、肥満になってしまうので注意が必要です。
高いところに登ったり、走り回ったりと、遊ぶのが大好き。成猫になっても活発なのがトンキニーズです。好奇心も旺盛で、さまざまなものに興味を示すため、ついいたずらをしてしまうことも。人に従順で甘えやすい性格なうえ、とても賢いので、しつけも楽にできます。
遺伝性の疾患で、徐々に視力が低下し、最終的には失明します。暗いとき行動したがらない、光に対して瞳孔反射が鈍くなる、などの症状がみられます。残念ながら、有効な治療法はありません。
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。
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