更新日:2023年12月21日
ペルシャとアメリカンショートヘアーを交配して誕生した猫種のため、両方の特徴を兼ね備えています。まず顔つきは、ペルシャの特徴そのままに、大きくて丸く、耳は離れています。そして鼻は短く、頬が膨らんでいるのもペルシャ譲りです。また体も短くて、丸みを帯びており、足は短めと、とても愛嬌に溢れているのも魅力です。体毛や柄はアメリカンショートヘアーを受け継ぎ、短めで、さまざまな柄があります。タビーと呼ばれる縞柄もアメリカンショートヘアーから受け継いだものですが、白やクリームなどの単色の個体もいます。
ペルシャとアメリカンショートヘアーを掛け合わせて、短毛の猫種を作り出そうと1950年代に交配が始まりました。さまざまな団体や繁殖家が試みたのですが、当初はうまくいきませんでした。その後、1970年代半ばになって安定してきたため、独立した猫種として認められるようになっていきました。現在も血統の安定化のために、さまざまな試みがなされている猫種でもあります。
被毛についてはアメリカンショートヘアーを受け継いでいるため、短毛の毛で覆われています。中には長めの個体もいますが、基本的にお手入れは簡単で、定期的なブラッシングを行ってあげればよいでしょう。ただ、密度は高いので、しっかりと丁寧にブラシをかけてあげる必要があります。運動量は少ないので、食事の与えすぎには注意しましょう。
おっとりとしたペルシャの性格をそのまま引き継いでいます。人にもよく懐き、甘えん坊な面もあります。また、めったに鳴かないのも特徴です。ただ、アメリカンショートヘアーの活発さも受け継いでいて、突然かまって欲しくてだだをこねることも。二面性をもった猫と言っていいでしょう。
短頭種の顔や首の構造上、呼吸がうまく行えないことがあり、その総称を短頭種気道症候群といいます。肺へ空気を送る気管がつぶれてしまう気管虚脱、鼻の穴が狭くなる鼻腔狹窄、口の中の上あごの肉が垂れてくる軟口蓋過長などにより、激しいパンティング、呼吸困難、呼吸時のゼイゼイとした雑音などが確認されます。
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。
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