更新日:2023年12月21日
ヒマラヤンという名前は、毛色がヒマラヤウサギに似ていたことから付けられました。短い首や足、丸いぽっちゃりとした体でとても愛らしいスタイルをしていますが、実際は筋肉質でがっちりとした体つきです。体重は4〜5kgぐらいの個体が多いですが、大きいものでは6kgぐらいになることもあります。カラーはブルーや茶、クリームなど。顔つきが2タイプあるのもヒマラヤンの大きな特徴です。一般的な猫と同じように鼻筋が通ったドールフェイスと、鼻がつぶれたエクストリームフェイスがあります。
ペルシャとシャムを交配させて、それぞれの美しさを併せ持った猫を生み出そうという試みから誕生しました。ペルシャの長毛と、シャムの顔などに入るポイントカラーを併せ持った猫を作り出したいと最初に考えたのは、スウェーデンの研究者であったとされます。しかしうまくいきませんでした。その後、イギリスやアメリカで引き続き交配が試みられ、1950年代になって独立した猫種として認められるようになりました。現在も改良が進められています。
長毛なうえ、毛量も多いことから、春と秋の換毛期には抜け毛がとても多くなります。放置すると毛が絡み、毛玉になりやすいので、マメなブラッシングが必要です。毛質自体が柔らかいので優しくかけてあげるようにしましょう。のんびりとした性格のため、運動量は少なめ。肥満になりやすいので、エサのあげ過ぎには注意です。
大きな声で鳴くこともなく、のんびりとマイペースな性格です。人とは程よい距離感を好み、子どもに対しても優しく接することができます。ただし、活発なシャムの血統も入っていることから、遊ぶときは目一杯遊び回ることがあります。
短頭種の顔や首の構造上、呼吸がうまく行えないことがあり、その総称を短頭種気道症候群と言います。肺へ空気を送る気管がつぶれてしまう気管虚脱、鼻の穴が狭くなる鼻腔狹窄、口の中の上あごの肉が垂れてくる軟口蓋過長などにより、激しいパンティング、呼吸困難、呼吸時のゼイゼイとした雑音などが確認されます。
腎臓の中に液体が詰まった袋が発生し、それが大きくなり、腎機能を低下させる病気です。先天性で、親猫からは高い確率で遺伝します。長期間無症状のことも多く、中年齢以降で腎不全が起こり発見されるケースも多いです。
皮膚糸状菌という真菌(カビ)が皮膚に感染を起こす疾患で、脱毛やフケなどが主な症状です。猫から人に感染することもあります。子猫や高齢猫のほか、長毛種でも多くみられます。治療には数ヵ月かかることもあります。
食餌内容や飲水量、運動量、肥満など、いろいろな原因がありますが、遺伝的に尿石ができやすい品種がいます。頻尿、排尿障害、血尿などの症状がみられます。
ハウスダストなどの環境抗原に対して起こるアレルギー性皮膚炎で、痒みが生じます。2歳くらいまでの若い時期に発症し、頭部、頚部、下腹部などを中心に皮膚病変を起こすことが多いです。
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。
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