ダックスフンドってどんな犬?性格としつけ方
更新日:2023年12月21日
- アナグマ猟で活躍した有能な狩猟犬
- ダックスのサイズは3タイプ
- ダックスの毛質は3種類
- 抜け毛対策のためにこまめなブラッシングを
- 寿命は13〜16歳前後
- 毛質によって性格が異なる
- 遊びと散歩でストレス発散させて悪癖を予防
- ダックスフンドのかかりやすい病気・ケガ
- ダックスフンドの保険料例
ダックスフンドの特徴
歴史
アナグマ猟で活躍した有能な狩猟犬
「ダックス」とはドイツ語でアナグマ、「フント」は猟犬を表します。ダックスフンドはアナグマ猟に使われた猟犬で、短い手足で巣穴にもぐり込み、アナグマを追い出す役割を担っていました。原産国のドイツでは「ダッチ」や「テッケル」と呼ばれ、有能な狩猟犬の一つとして飼育されており、愛好家による繁殖のためのクラブが1888年に設立されています。
サイズ
ダックスのサイズは3タイプ
日本で血統書を発行する機関であるジャパンケネルクラブ(JKC)ではダックスフンドのサイズを大きく3つに分類しています。胸囲のサイズを基準にダックスフンド(スタンダード)、ミニチュア・ダックスフンド、カニーンヘン・ダックスフンドと呼ばれています。つまり、ミニチュア・ダックスという犬種があるわけではなく、ダックスフンドの1種なのです。ちなみに「ダックスフンド」と濁点がつくのは英語読みのため。原産国のドイツでは「ダックスフント」と呼ばれています。
被毛
ダックスの毛質は3種類
ダックスフンドは短足胴長、顔は面長で、尾は長く、垂れ耳なのが特徴です。ダックスフンドは毛質によっても3種類に分類されます。短毛の「スムースコート」、長毛の「ロングコート」、そして、被毛がカールした「ワイアーコート」です。毛色は、レッド、ブラックタン(黒の地色に黄褐色のマーキング)、チョコレートタン(チョコタン)、ダップル(まだら模様)、ブリンドル(地色に濃いストライプ)など実にさまざまです。ショードッグの場合には毛の長さによって、被毛色が細かく規定されています。
お手入れ
抜け毛対策のためにこまめなブラッシングを
ダックスフンドは毛の長さによって被毛のケア方法も異なってきます。短毛のスムースコートは比較的お手入れが楽。ダブルコートなので抜け毛がないというわけではありませんが、あまり気になりません。週に2〜3回はラバーブラシでマッサージするようにブラッシングしてあげましょう。ロングコートとワイアーコートは抜け毛が多いので、換毛期には毎日ブラッシングが必要です。ダックスフンドはトリミングが必要な犬種ではありませんが、ロングとワイアーは散歩の際におなかの被毛が汚れやすいので、必要に応じてトリミングしてあげるといいでしょう。
寿命
寿命は13〜16歳前後
平均寿命はおよそ13〜16歳。ダックスフンドは丈夫な犬種で、長生きする個体が多いとされています。
ダックスフンドの性格
しつけ
毛質によって性格が異なる
ダックスフンドは毛質によって性格も異なるとされています。ロングコートはスパニエル系の血が混ざっており、スパニエルならではの温厚でおとなしい性格を受け継いでいます。きつく叱らず、褒めて伸ばすしつけが適しています。
スムースコートは最も歴史が古く、ダックスフンドらしい明るさがありますが、警戒心も強いため吠え癖がつきやすい傾向があります。幼いうちから、吠えても反応せず無視するしつけで吠え癖をつけないようにしましょう。ワイアーコートはテリア種の血が入っているため3タイプの中では最も活発で、ガンコな面も。吠えたり、飛びついたり、かみ癖がつかないように幼犬のうちから根気強くしつけを行いましょう。
ストレス
遊びと散歩でストレス発散させて悪癖を予防
ダックスフンドはサイズにかかわらず活発で運動好き。カニーンヘンやミニチュアなら少し早歩きのお散歩を1日30分程度、スタンダードなら2回程度行ってください。吠え癖、かみ癖、飛びつき癖はストレスが誘因になっていることが少なくありません。吠え続けても大声で叱らないことがポイント。吠えるのをやめたらよく褒めながらなでて、スキンシップで安心させてあげましょう。
ダックスフンドのかかりやすい病気・ケガ
洞不全症候群
心臓にある洞房結節という場所が電気的な刺激を送ることで、心臓は一定のリズムで拍動することができますが、ここに機能障害が起こることによって、心臓が正常に拍動せず、失神などを起こします。
椎間板ヘルニア
背骨と背骨の間でクッションの役割を担っているのが椎間板ですが、この椎間板が変性を起こし突出することで、背骨の上を通っている神経(脊髄)の一部が圧迫される病気です。一般的には、事故や加齢が原因となりますが、遺伝的な素因でなりやすい場合は、若齢でも起こることがあります。ソファの上り下りができなくなる、後ろ肢が立たない、跛行がみられる、背中を触ると痛みでびくつく、などの症状がみられます。
マラセチア皮膚炎
カビの一種のマラセチア酵母菌が原因で起こる皮膚病です。特殊な菌ではなく、犬をはじめ、ほかの動物や人間の正常な皮膚にも少数存在しています。なんらかの理由で、このマラセチア菌が増えて皮膚に炎症を起こすのがマラセチア皮膚炎。とくに、脇の下や足の指、アゴ、お腹などに症状が出ることが多く、赤みとともにかゆみが生じ、独特の匂いが発生します。
ナルコレプシー
慢性的な睡眠疾患で、ごはんのときや元気におもちゃと遊んでいるときなど、興奮し過ぎてしまったことが引き金となり、全身の力が抜けたようにパタリと倒れて眠ってしまうなどの脱力発作という症状を引き起こします。
特発性鼻炎
原因がはっきりと分かっていませんが、アレルゲンや鼻腔の常在菌などが関与していると考えられている鼻炎です。鼻水が出る、鼻が詰まる、くしゃみをする、などの症状がみられます。
関節リウマチ(免疫介在性多発性関節炎)
免疫介在性の関節炎で、中年齢の小型犬に発症しやすいことが分かっています。跛行などの症状がみられます。
淡色被毛脱毛症
遺伝性疾患により、淡色部分の毛が正常に育たない疾患です。
黒色被毛毛包形成不全
黒い部分の被毛が成長しない病気。白黒のブチ犬などにおいて、黒い部分の被毛の成長や毛包形成が阻害され、毛が薄くなります。毛が薄くなる以外の症状(赤味、痒みなど)は通常ほとんどありません。
パターン脱毛症
先天的な問題により、耳介部などに脱毛が起こりやすいことが分かっています。
尿石症(シスチン)
尿石症は膀胱炎や尿路閉塞を引き起こすことが多いので注意が必要です。血尿、頻尿、排尿困難といった症状が現れます。シスチン尿石症は遺伝性疾患で、若齢で発症するタイプと、成犬になってから発症するタイプがあり、ダックスフンドは後者です。
食物アレルギー(食物過敏症)
食べ物の中にふくまれるタンパク質に対して起こるアレルギーで、痒みが主な症状ですが、下痢などの消化器症状が起こることもあります。特に、目の周り、口の周り、耳、肢先、四肢のつけ根など、皮膚がこすれる場所を中心に皮膚炎が起こります。原因となる食べ物は、牛肉、鶏肉、小麦、卵、大豆、乳製品などさまざまです。
かかりやすい病気・ケガの監修
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。
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