ジャック・ラッセル・テリアの飼いやすさや寿命、性格としつけ方について
更新日:2023年12月21日
- キツネ狩りのための狩猟犬として誕生
- 体高は25〜30cmが理想サイズ
- 被毛の種類によって抜け毛の量もさまざま
- 寿命は13〜16歳前後
- 初心者にはしつけの難易度が高い犬種
- 大型犬並みの運動量が必要
- 毛質は長さによって3種類
- ジャック・ラッセル・テリアのかかりやすい病気・ケガ
- ジャック・ラッセル・テリアの保険料例
ジャック・ラッセル・テリアの歴史
キツネ狩りのための狩猟犬として誕生
1800年代、イギリス・デボン地域に住んでいたジョン(ジャックの別名)・ラッセル牧師が、キツネ狩りのために譲り受けた1匹の犬がジャック・ラッセル・テリアの始まりだったといわれています。この犬はイギリスが原産のフォックステリアの血統で、ラッセル牧師は、外見的な部分よりも、キツネ狩りに適した性格や気性を伸ばすために、ビーグルやボーダー・テリア、ブルテリアなどとの交配を行いました。その結果、ひるまずキツネの巣穴に潜ってキツネを追い出す勇敢で気性の強い犬が誕生しました。
この当時は今よりも体高があったのですが、その後、オーストラリアに渡って家庭でも飼いやすいようにとウェルシュ・コーギーと交配を行い、体高が低くなった犬種がジャック・ラッセル・テリアと呼ばれるようになりました。
ちなみに、ラッセル牧師時代の体高のある犬もイギリスで現存しており、こちらはパーソン・ラッセル・テリアと呼ばれて、ジャック・ラッセル・テリアとは区別されています。
ジャック・ラッセル・テリアの特徴
サイズ
体高は25〜30cmが理想サイズ
日本で血統書を発行する機関であるジャパンケネルクラブ(JKC)では、理想体高は25〜30cm。体重は体高5cmあたり1kg。つまり体高30cmの犬であれば、約6kgが理想体重とされています。
お手入れ
被毛の種類によって抜け毛の量もさまざま
ジャック・ラッセル・テリアのお手入れは、ブラッシングやシャンプーが中心なので、家庭でお手入れするのも簡単です。短毛のスムースコートは抜け毛が多いので、ブラッシングが欠かせません。トリミングの必要はないので、定期的にシャンプーをして清潔に保つようにしましょう。ブロークンコートとラフコートは比較的抜け毛は少ないのですが、毛玉ができやすいのでやはりブラッシングが必要です。テリアらしく仕上げたいなら、トリミングサロンでカットするのもいいでしょう。
寿命
寿命は13〜16歳前後
平均的な寿命は13〜16歳です。比較的病気になりにくい犬種で、最近は16歳以上長生きする犬も増えてきました。
ジャック・ラッセル・テリアの性格と飼い方
しつけ
初心者にはしつけの難易度が高い犬種
ジャック・ラッセル・テリアは、小さい体から想像できないほど活発。頑固で負けず嫌いな面があります。狩猟犬としての素質を色濃く残しており、好奇心が強く、動くものに反応してしまう傾向があります。子どもや他の犬を追いかけたり道路に飛び出したりすることもあるので、危険を防止するためにも「待て」と呼び戻しをしっかりしつけるようにしてください。獲物を見つけたときに吠えて飼い主さんに知らせる狩猟犬なので、吠えグセがある子も少なくありません。初心者にはしつけが難しいとされています。
ただし、非常に頭がいいので、飼い主さんとの信頼関係がしっかり構築できると指示をきいてくれるようになります。甘やかすのではなく、子犬の頃からのしっかりしたしつけが大切です。
ストレス
大型犬並みの運動量が必要
ジャック・ラッセル・テリアはパワフルで体力もあり、大型犬並みの運動量が必要とされています。とてもタフなので、飼い主さんの体力も問われる犬種です。そのため、初心者には難しい犬種とされています。運動量が不足するとストレスをためて攻撃的になることもあるので、散歩を欠かさないようにしてください。ドッグランやアジリティでたっぷり運動させるといいでしょう。
ジャック・ラッセル・テリアの被毛
毛質は長さによって3種類
ジャック・ラッセル・テリアの毛質は、毛が硬く長さ1cm以下の「スムースコート」、長い毛と短い毛が混ざって生えている「ブロークンコート」、粗い(ラフな)手触りで2.5〜5cm程度の長い毛の「ラフコート」があります。
毛色は、ホワイトの地色に黒、タン(茶色)、レモン色のマーキングが頭部や胴部に入るもの、ホワイト単色、白黒茶が混じった「トライ」などがあります。ホワイトが多いほどよいとされています。
ジャック・ラッセル・テリアのかかりやすい病気・ケガ
膝蓋骨脱臼
ひざの関節がずれてしまう病気です。歩くときや起き上がるときに足を挙上したり、スキップするような歩き方をしたりする場合には要注意です。
糖尿病
遺伝的要因で糖尿病になりやすい犬種です。水を飲む量が増えたり、おしっこの回数や量が増えたり、食事量は変わらないのにやせていく場合には糖尿病が疑われます。
レッグぺルテス
大腿骨が成長する時期に関節周囲に炎症がおこり、大腿骨頭への血液供給が悪くなることで大腿骨頭が壊死してしまう疾患で、1歳未満で発症することが多く、手術が必要なこともあります。
先天性重症筋無力症
神経と筋肉の刺激伝達に障害が起こります。運動時の筋脱力(休息時に改善する)、巨大食道症(食道が拡張してしまう疾患で、物をうまく飲み込めないため食後すぐ吐き戻しがみられる)などの症状が起こります。
網膜剥離
眼球の硝子体という場所に変性を起こしやすい品種であり、それにより網膜剥離を起こしやすいことが知られています。
かかりやすい病気・ケガの監修
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。
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