イタリアン・グレーハウンドってどんな犬?性格としつけ方
更新日:2023年12月21日
- 古代エジプトでファラオに愛された犬種
- 体重は5kg以内が標準
- 短毛で単色か、胸に白いマーキング
- 寒がりなので寒い季節は洋服が必須
- 寿命は13歳前後
- おだやかな性格でしつけも楽
- ガマン強くストレスをため込みがち
- イタリアン・グレーハウンドのかかりやすい病気・ケガ
- イタリアン・グレーハウンドの保険料例
イタリアン・グレーハウンドの特徴
歴史
古代エジプトでファラオに愛された犬種
イタリアン・グレーハウンドは、小型ながらもウサギなどの小動物を狩る狩猟犬の一種。
紀元前数千年前の古代エジプトでファラオの宮廷で飼育されていた小型のグレーハウンドを祖先としており、エジプトからトルコ、ギリシャを経由して、紀元前5世紀頃にイタリアに伝わったといわれています。ルネッサンス時代になると、当時の名高い芸術家が手がけた貴族の肖像画にもしばしば登場しています。
その後もヨーロッパ貴族の間で飼育されるようになり、イギリスのチャールズ1世やアン王女、ヴィクトリア女王、フリードリヒ2世などに愛されたといわれています。
サイズ
体重は5kg以内が標準
日本で血統書を発行する機関であるジャパンケネルクラブ(JKC)では、イタリアン・グレーハウンドの体高は32〜38cm、体重は最高5kgとしています。
腹部がよく引き締まったスレンダーなボディ、長い首、まっすぐで長い足を持っており、背中はカーブを描いてお尻に向かって下がっているのが特徴です。先細りになったマズル、穏和な瞳のイタリアン・グレーハウンドの気品あふれる優美な姿に魅せられる愛犬家は少なくありません。耳は、垂れさがった部分が後ろ向きに倒れているローズ型の耳が標準ですが、成長するにつれ立ち耳になる個体、生まれたときから立ち耳の個体もいます。
被毛
短毛で単色か、胸に白いマーキング
被毛は短毛で滑らか。光沢があるのが特徴です。フォーン、レッド、グレー、ブルー(明るい灰色)、クリーム、ホワイト、ブラックなど毛色があります。胸に白いマーキングが入ることもあります。犬種標準では、タン(茶色のマーキング)やマールカラー(大理石のような模様)、ブリンドル(虎毛)はJKCでは認められていません。まれに成長とともに毛色が変わる個体がいます。
お手入れ
寒がりなので寒い季節は洋服が必須
抜け毛は少ないため、被毛のお手入れでは柔らかいブラシを使うほか、濡れたタオルで体を拭いてあげるといいでしょう。シャンプーも月に1度くらいが目安。あまりシャンプーしすぎると必要な皮脂まで落としてしまい、皮膚が乾燥しやすくなったり毛艶が悪くなったりする原因になります。シャンプー後のドライヤーは不要で、乾いたタオルでやさしく水分を拭き取ります。イタリアン・グレーハウンドは爪の伸びが早いので、伸びすぎる前に爪切りを。
短毛でほとんど皮下脂肪がついていないため、イタリアン・グレーハウンドはとても寒がり。冬の散歩では洋服の着用が必須です。散歩の際は、頭が小さく、首輪が抜けやすいのでハーネスを使うようにするといいでしょう。
寿命
寿命は13歳前後
寿命はだいたい13歳前後といわれています。
イタリアン・グレーハウンドの性格
しつけ
おだやかな性格でしつけも楽
明るくて遊び好き。穏和な性格なので、しつけはそれほど難しくありません。多頭飼いや子供のいる家庭でも飼いやすく、無駄吠えも少ないことから集合住宅で飼う人も増えています。ただし、人見知りをする子も多く、知らない人には吠えてしまうこともあります。家族全員で接するようにして、積極的に外出して、ほかの犬や人になれさせるといいでしょう。
もともと獲物を眼で捉えて素早い足で追いかけるサイトハウンド(視覚獣猟犬)なので、動くものに反応して追いかけて、場合によっては噛んでしまうことがあります。散歩の際にはリードをしっかりと握っていてください。
ストレス
ガマン強くストレスをため込みがち
運動量が必要な犬種です。スレンダーな体型維持のためにも、毎日のお散歩は欠かせません。1.5〜2km程度のお散歩を日課にしましょう。
繊細で神経質、ガマン強い性質を持つことから、ストレスをため込みがち。遊びや散歩など、愛情を持って接してあげることが大切です。
イタリアン・グレーハウンドのかかりやすい病気・ケガ
淡色被毛脱毛症
遺伝性疾患により、ブルー、フォーン、グレーなどの淡色の毛が正常に育たない疾患です。
パターン脱毛症
先天的な問題により、耳介部などに脱毛が起こりやすいことが分かっています。
骨折
イタリアン・グレーハウンドは四肢の骨が細いため、転倒や抱いていて落下した場合に骨折してしまうことがあります。
網膜剥離
眼球の硝子体という場所に変性を起こしやすい品種であり、それにより網膜剥離を起こしやすいことが知られています。
白内障・緑内障
水晶体が白濁してしまう白内障や、視神経や網膜の変化による視力低下や、眼圧上昇が起こる緑内障などの目の病気が起こりやすいとされています。視力が失われるとものにつまずくようになったり、散歩を嫌がるようになったりすることがあります。緑内障で眼圧が上がっている場合は、目が大きく見えたり、飛び出して見えたりします。
かかりやすい病気・ケガの監修
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。
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