ミニチュア・ピンシャーってどんな犬?性格としつけ方
更新日:2023年12月21日
- 最近は断尾・断耳しない傾向にあり
- 体高25〜30cm、体重4〜6kgが理想
- 単色とバイカラーの2タイプ
- 寒がりなので冬の散歩は洋服を用意
- 寿命は12〜14歳と小型犬の中ではやや長寿
- 好奇心が強く、別名「脱走の芸術家」
- 小型犬ながら大型犬なみの体力
- ミニチュア・ピンシャーのかかりやすい病気・ケガ
- ミニチュア・ピンシャーの保険料例
ミニチュア・ピンシャーの特徴
歴史
最近は断尾・断耳しない傾向にあり
「ピンシャー」とは、ドイツ語でテリアの意味。原産国のドイツでは、見た目が子鹿に似ていることから、「レイピンシャー」(レイとはドイツ語で子鹿という意味)とも呼ばれます。日本では「ミニピン」、英語圏の国でも「mini-pin」と略して呼ぶこともあるようです。
ミニチュア・ピンシャーは、見た目がドーベルマンと似ていることから、ドーベルマンを小型化した犬種と思っている人も少なくありませんが、歴史はミニチュア・ピンシャーのほうが古く、害獣駆除に使われていたヘル・ピンシャーという犬種にダックスフンド、イタリアングレーハウンド、ジャーマン・ピンシャーといった犬種を交配し、19世紀頃に現在のような形になったとされています。
ドーベルマンと同様、断尾・断耳の習慣がありますが、20世紀後半から、ドイツをはじめとするヨーロッパ各国では、動物愛護の精神により断尾・断耳を認めないという流れになりつつあります。
サイズ
体高25〜30cm、体重4〜6kgが理想
日本で血統書を発行する機関であるジャパンケネルクラブ(JKC)では、オス・メスともに、理想体高を、25〜30cm、理想体重を4〜6kgと規定しています。
被毛
単色とバイカラーの2タイプ
ミニチュア・ピンシャーの毛色は、大きく単色とバイカラー(2色)に分けられます。単色は、ディアー・レッド(鹿のような赤っぽい茶色)、レディッシュ・ブラウン(やや赤みがかった茶色)、ダーク・レッド・ブラウン(濃い焦げ茶色)があります。バイカラーは、ブラック&タン(黒×黄褐色)、チョコレート&タン(濃い茶色×黄褐色)があります。
お手入れ
寒がりなので冬の散歩は洋服を用意
ミニチュア・ピンシャーの被毛は短く、下毛のないシングルコート。通常、シングルコートの犬種は抜け毛が少ないのですが、ミニチュア・ピンシャーは、短い毛がよく抜け落ちます。ラバーブラシなどの皮膚を傷つける心配の少ない柔らかいブラシでブラッシングして抜け毛対策を行うといいでしょう。被毛が短いのでトリミングの必要はありませんが、皮膚病予防のためにシャンプーは1〜2ヵ月に1度程度は行ってください。
また、引き締まったボディは皮下脂肪が少ないことから寒さに弱く、冬の散歩の際には洋服を着せてあげるといいでしょう。
寿命
寿命は12〜14歳と小型犬の中ではやや長寿
平均的な寿命は12〜14歳。小型犬の中ではやや長寿の部類に入ります。
ミニチュア・ピンシャーの性格
しつけ
好奇心が強く、別名「脱走の芸術家」
ミニチュア・ピンシャーの性格は、勇猛果敢で縄張り意識も強く、アメリカでは番犬として飼う家庭も多いほど。警戒心が強くて神経質なので来客に吠えたりすることもあります。プライドが高いので子どもにかまわれるのは苦手です。
また、好奇心旺盛、遊びが大好きで、いたずら好きな一面もあり、「脱走の芸術家(Escape Artists)」という別名を持つほどです。
好奇心のままに家を飛び出したりすることのないようガマンを覚えさせることが大切です。しつけの基本である「できたら褒める。ダメなときは無視」を徹底し、信頼関係を築いてください。
ストレス
小型犬ながら大型犬なみの体力
ミニチュア・ピンシャーは、小型犬に分類されるものの、体力があり大型犬なみの運動量が必要で、愛犬とたっぷり遊びたいという人向けの犬種といえます。朝夕1日2回、30分〜1時間の散歩を行ってください。室内での遊びも取り入れて、しっかりとストレスを解消してあげるといいでしょう。
ミニチュア・ピンシャーのかかりやすい病気・ケガ
淡色被毛脱毛症
遺伝性疾患により、淡色部分の毛が正常に育たない疾患です。
パターン脱毛症
先天的な問題により、耳介部などに脱毛が起こりやすいことが分かっています。
大腿骨頭無菌性壊死(レッグ・ペルテス)
大腿骨が成長する時期に大腿骨頭への血液供給が悪くなることで大腿骨頭が壊死してしまう疾患で、1歳未満で発症することが多く、手術が必要なこともあります。歩行時に痛みが生じるため、歩き方が不自然だったり、肢を使わないように挙上したりする様子がみられます。
かかりやすい病気・ケガの監修
三宅 亜希先生
日本で唯一の会員制電話どうぶつ病院「アニクリ24」院長。都内の動物病院にて小動物臨床に従事したのち現職。繊細なコミュニケーション力を生かし、小動物医療の現場で毎日寄せられている様々な相談に応じている。
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