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電気自動車(EV)は非常電源にも使える?
電気自動車の活用方法を解説

公開日:2023年7月3日

電気自動車(EV)は非常電源にも使える?電気自動車の活用方法を解説
Emma

EVはさまざまなシーンで利用できるとご存知でしょうか? いざというときに役立つ情報をご紹介します。

EVの電気の活用方法

EVのメリットの一つに、アウトドアシーンや災害時等、非常用電源として使用できる点が挙げられます。EVの電気を使用した活用シーンから便利な電気アイテムをチェックしましょう。

EVで電化キャンプやアウトドアが快適に!

キャンプはもちろん、日帰りのバーベキューなどのアウトドアシーンでは電源があると重宝します。近年は可搬式のポータブル電源も人気ですが、改めて購入するとなると高価なものですし、重量があり嵩張るので持ち運びにも苦労します。実はEVはこんなときに大活躍します。EVバッテリーをそのまま電源として使える上に、2〜3泊前後のキャンプにも対応出来そうな容量を備えています。豊かな自然環境を楽しみながらも電気式のキャンプギアを取り入れることで、より快適に過ごすことができます。

災害時に活躍するEV

EVは災害時の非常用電源としても頼りになります。電池容量が大きく長時間使用でき、騒音や排気ガスが出ません。また、必要な場所まで自走して電気を届けることができるなど、災害時の電源として多数のメリットを備えています。実際に停電時の電源としてEVが活躍した例をご紹介します。

2018年9月 北海道胆振東部地震

北海道の広い範囲に影響を及ぼした、2018年9月の北海道胆振東部地震では、一部自治体において公用車の燃料電池車(FCV)が活躍しました。札幌市役所本庁舎では携帯電話の充電に使われ、非常用発電機と合わせて2日間でおよそ2000人が利用しました。室蘭市の自主避難所でも、照明やテレビ、携帯電話の充電にFCVが使われたそうです。
特に携帯電話は災害時の情報収集や連絡手段として欠かせないアイテムです。EVがあれば携帯電話の充電に十分な電力が賄え、非常用電源として頼りになるのではないでしょうか。

出典:国土交通省北海道開発局ウェブサイト
「北海道水素地域づくりプラットフォーム 平成30年度第1回会合」実施概要 資料8

2019年 台風15号

2019年9月に襲った台風15号の影響で、長期にわたり停電が起きた千葉県では、車メーカー各社が協力してEVやプラグインハイブリッド車(PHV)などの電動車を千葉県に派遣しました。蓄電池からの給電設備がない場所でも電力を供給できるようよう、車と共に可搬型の給電器(V2L)を同時に使用し、避難所はもちろん、地域を巡回して個人宅での給電や高齢者施設の蓄電池への充電などを行いました。

出典:経済産業省資源エネルギー庁ウェブサイト「2019年の台風15号による停電時にも活躍した電動車の非常用電源」

EVなどの電動車が非常用電源としてすぐれている点は、電池容量が大きい点に加え、「移動手段である車自体が蓄電池になること」です。被災時に車で避難した場合でも、避難途中や避難先で「大容量の電源が確保できる」ということが、安心に繋がるのではないでしょうか。

また、近年は自治体と車メーカーが連携し、停電時にEVを避難所等に貸し出す「災害連携協定」を結ぶケースも増えています。個人や企業が所有するEVを電源として活用するために、自治体に登録する制度もみられます。防災・減災のために行政や民間、個人が協力しあって、EVの能力を生かして停電に備える様子が窺えます。

個人でEVを所有する場合は、外部給電器(V2L)まで用意する方は少ないかもしれません。しかし、車載の100Vコンセントがあれば、停電時でも電子機器などを長時間使用することができます。たとえば、非常時の連絡手段や情報確認ツールとして必須のスマートフォンを充電しながら使ったり、電気ケトルでお湯を沸かしてレトルト食品を温めたりと、“いざ”という時に頼りになる存在です。
ガソリン車のシガーソケットからも一時的に給電することが可能ですが、EV蓄電量が段違いで、数日分の生活に必要な電気を賄うことができます。

災害時に役立つ電気アイテム

ポータブル冷蔵庫

災害時、一時的に電気の供給が途絶えても、ポータブル冷蔵庫が味方になってくれます。温冷の切り替えができるタイプや、冷凍ができるタイプもあります。

扇風機・サーキュレーター

夏場でも涼しく過ごせる扇風機やサーキュレーターは、熱中症対策としても必須のアイテムです。コードレスタイプもあります。

電気毛布・ヒーターマット

肌寒い季節や夜間に重宝する電気毛布もEVから充電できます。

PC・スマートフォン

スマートフォンやPC複数台にまとめて給電することができるため、停電中でも使えます。電話よりも繫がりやすいインターネットの使用ができ、安否確認などの利点もあります。

ランプ

発熱が少なく安全なLEDライトがおすすめです。充電切れで真っ暗、という心配もありません。

電気調理器・電気ポット

電気ポットや電気鍋があると何かと便利です。お湯を沸かしたり、ご飯を炊いたり、スープなどの料理が可能です。

EVに貯めた電力で、何日間くらい生活できる?

EV1台をフル充電した状態で蓄電池として利用すると、何日ぐらい生活することができるのでしょうか?
1世帯あたりの1日の電力消費をおよそ12kWh弱と仮定した場合、60kWhのEVバッテリーでおよそ4〜5日間は暮せそうです。消費電力は季節や家庭によって異なりますので、ご自身が「普段、どの程度の電力を使っているか」を把握しておくと役立つかもしれません。

出典:環境省ホームページ「家庭でのエネルギー消費量について」

家電の消費電力の例

ドライヤー(1200W)を12分使用
240Wh
冷蔵庫(省エネタイプ617リットル)を24時間使用
約1.2kWh
エアコン(10畳用660W)を6時間使用
約4kWh

車種や使い方、世帯構成等によって条件は異なりますが、電力を節約しつつ使用すれば、さらに日数が延びるかもしれません。

EVから給電する方法

EVから電化製品に給電する方法は大きく分けて二つあります。

車内コンセントを使用する

車載の100V電源用コンセントやUSB端子から電化製品に直接給電します。スマートフォンやPCなど、単体で使う製品に向いています。

給電口にパワーコンディショナー(V2H・V2L)を繋ぐ

住宅に設置した充放電設備(V2H=vehicle to Home)や外部給電器(V2L=vehicle to Load)とEVの給電口を接続して電気を供給します。この方法は100V電源コンセントより出力が大きく、一般家庭や小規模オフィスの電気を賄うことができます。
V2Hは自宅に設置するための工事が必要になりますが、EVから自宅全体に電気を供給することができます。また、EVを自宅用の蓄電池として使う場合もV2Hを使用します。V2Lは別途機器を準備する必要がありますが、持ち運ぶことができて、キャンプ時に複数の電化製品を使用する場合や、災害時の非常用電源として役に立ちます。

非常用電源として使えない車種や100Vコンセントが備わっていない車種もあるため、購入時に販売店にご確認ください。

キャンプから災害まで活躍! EVは「大容量の蓄電池」

EVは移動手段としての利用だけでなく「大容量の蓄電池」としての価値も評価されています。
自然を楽しむキャンプやアウトドアの給電などライフスタイルに合わせた使い方から、自然災害などの非常時の電源としても利用でき、もしものときも安心です。
車の利用については一人ひとりライフスタイルによって異なりますが、EVの購入も視野に入れているのであれば、国や自治体の補助金などEVに関する情報など増えてきていますので、参考にしてみるとよいでしょう。

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